若い人も注意! 急増する「コロナ後遺症」

21/02/03まで

三宅民夫の真剣勝負!

放送日:2021/01/27

#医療・健康#コロナウイルス#新しい生活様式

ざっくりいうと

  • 倦怠感や息苦しさを強める後遺症は、働き盛りの40代を中心に発症
  • まず後遺症の周知・理解を
  • 2021/01/27 三宅民夫のマイあさ! 真剣勝負!「軽症患者にも広がる“コロナ後遺症” 適切な対処とは」平畑光一さん(ヒラハタクリニック院長)

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21/02/03まで

感染が広がり続ける新型コロナウイルス。一方で、後遺症とみられる症状を訴える人が相次いでいます。後遺症はどういうものなのか。現在行われている治療法や治療を取り巻く課題などを、現場の医師に伺います。

【出演者】
三宅キャスター:三宅民夫キャスター
平畑さん:平畑光一さん(ヒラハタクリニック院長)

若い世代に多い「コロナ後遺症」

三宅キャスター: まず当事者の声を聞いていただきます。去年10月に感染した女子高校生です。「入院の必要はない」としてホテルで療養。その後学校に通いました。しかし、徐々に倦怠感や息苦しさなどの症状が出てきます。
患者: ちょっと歩くと息が切れたりとかぐらいだったんですけど、途中から一気に具合が悪くなって、座って勉強したりとかするのがすごいつらくて、走ったあとみたいな息と胸の感じになって、すごい苦しかったです。
三宅キャスター: この方、数か月たってもこの状況が続いて、食べても味がわからない味覚障害の症状も出ていた、ということです。
平畑さん、後遺症で相談しに来る患者さんは増えていますか?
平畑さん: かなり増えています。今は1日に60~90人ぐらいで、秋に比べますと2倍以上という感じです。
働き盛りなど比較的若い方が多くて、一番多いのは40代。その次が30代、20代と続くんですけども、10代の方もだいぶ増えてきて、若い人たちが比較的多いという印象です。
症状で一番多いのが「だるくなる」ということですね。そのほかにも「気持ちが落ち込む」「息が苦しい」「頭がボーッとする」など、いろいろな症状が出ます。
三宅キャスター: ふだんの具合が悪いときに似ているんですか?
平畑さん: それとはまったく違うレベルになっていくんです。
「スマホを持っているのもつらい」「歯ブラシを持って歯を磨くのが厳しい」というレベルになります。

無症状でも後遺症に

三宅キャスター: 新型コロナは治っているわけですよね。どういうメカニズムで後遺症が出るのでしょうか?
平畑さん: いろいろな原因が想定されているんですが、原因の1つは「体を守ろうとする免疫の暴走」とみられています。
最初の重症度と後遺症の重症度はまったく一致しません。軽症や無症状でも(後遺症の)症状が出てしまうことがよくあるんです。ご家族が発症して自分が濃厚接触者ということでPCRを受けたら陽性で、そのあと後遺症だけが出てきた、というパターンも散見されます。
若い方に関して言いますと、最初の症状の重さよりも、そのあとのほうがよほど怖いということが非常に多くあります。

治療の基本は「動かない」

三宅キャスター: もしそういう状況になったときに、どういうところに気を付ければいいですか? してはいけないことはありますか?
平畑さん: 基本的には運動で悪くなることが非常に多いので、もしかかった場合は、かかったあと3~4か月は強い運動をしないようにしていただく。もしだるさが強くなってしまった場合には、できるだけ動かないようにする。そういったことが求められます。
三宅キャスター: 体は運動させたほうがいいかと思うと、それが逆効果になることがあるかもしれないわけですね。
平畑さん: リハビリのような考え方で「少しずつ頑張ればよくなる」と思われるんですが、実際はリハビリみたいなことをしてよけいに悪くなってしまうことがあります。
三宅キャスター: 先生のところでは、どういう治療をしていらっしゃるんですか?
平畑さん: 当院の治療としては、最初に漢方の処方をするのと、市販のサプリのご案内をいたします。サプリに関しては、疲労の回復が期待できるアミノ酸のサプリや亜鉛などを使っていただくことが多いです。
三宅キャスター: 「後遺症かな?」と思ったら、どうしたらいいんですか?
平畑さん: 今言ったようなお薬などを使うのもありだと思いますが、まずはかかりつけ医など信頼できる医師に相談することが大事だと思います。
ただ、現状ではまだまだ未知の部分も多く、すべての医師が後遺症をみることができるわけではまったくないので、その点は注意が必要なところです。
三宅キャスター: まだお医者さんにもそれほど知られていないことがある、ということですね。ちゃんと相談できる場所に出会えるかどうか、ということがありますよね。
平畑さん: そこもなかなか難しいところです。
徐々に認知が進んでいますので、そういった相談ができる医療機関も増えてくるかとは思います。

後遺症への理解を

三宅キャスター: その影響が実は体だけではなく、その先の人生にも関わるんだそうです。
新型コロナウイルスによる後遺症についてお伝えしています。後半もまず当事者の声を聞いていただこうと思います。冒頭でご紹介した、後遺症に悩む女子高校生ですが、直接の症状以外にも、後遺症が長引くことによる影響も心配しています。
患者: 後遺症のせいで進級とか卒業とかができなくなっちゃったりとか、大変だと思うので、コロナだけじゃなくて後遺症にも対応してもらえるとありがたいと思って…。
三宅キャスター: 長引くから人生にも影響する、ということですよね。
後遺症が長期化した場合、さまざまな面での影響が心配されるわけですね。
平畑さん: 思うように体が動かなくて、学校や仕事を休みがちになったり、行けても他人と同じように動けないことで精神的に落ち込む人がとても多いです。中には、うつ病のような症状や不安障害を発症してしまっている人もいらっしゃいます。
三宅キャスター: そういう症状に対して、周りの理解はどうでしょうか。
平畑さん: 残念ながら、まだまだコロナの後遺症自体が社会に認知されていない状況ですので、「療養期間が終わったから、PCRで陰性になっているんだから、あなたは治っているはずだ」「動けない根拠を示せ」といった非常に厳しいことばを言われてしまって、仕事に行けなくなった、辞めさせられた…という方もいらっしゃいます。
三宅キャスター: 職場などの理解が得られなかった。皆さんが知らないから、ですよね?
平畑さん: 「そんなものはあるはずがない」と、今までの常識で考えてしまうんです。
家族からも「怠けている」と怒られてしまって、逃げ場がなくなってしまうといったこともあります。
三宅キャスター: 平畑先生のお話では、お医者さんの中でも情報が十分行きわたっていないところがあると。
平畑さん: 血液検査などの検査では何も引っかからないことも多いので、「どこも悪くないのだから、あなたは健康だ」「心の病気だ」と言われて、突き放されてしまうこともあるんです。
一般的な血液検査では何も異常が出ないので、逆に難しくしている部分があると思います。
三宅キャスター: 後遺症について、医療の関係者の間に広く知られていく、状況がわかっていくことが必要ですよね。
平畑さん: ことし3月末までに、国が呼吸器学会などに委託した後遺症の調査の結果が出るので、その結果に期待したいと思っています。
また、後遺症についての相談窓口なども国で設けていただき、その医療が早く受けられるようになるといいと思っています。
三宅キャスター: 後遺症の調査の結果は、いつごろわかるのでしょうか。
平畑さん: 「ことしの3月末まで」ということになっているんですが、今のところ詳しいことはまだ何もわかっていません。

社会全体で後遺症を理解して向き合うことが求められていると思います。現状でも、感染した人自身、後遺症についてほとんど知らないことがよくあります。
療養期間が終わったら、せめて紙1枚でもいいので、どんな後遺症があるのか、後遺症が出たらどうしたらいいのか、といった説明を国からしていただけたらと思います。そういった紙があるだけで、患者もその家族の方も、理解が進むんじゃないかと思います。
三宅キャスター: 周りの人の理解が得られないと、長引くわけですからね。症状が軽かった人や若い人も後遺症になる恐れがあるということです。

とにかく後遺症について知ること・知られることが大事です。
あなたのご家族で、後遺症と思われる症状のあった方、実際になられた方、どんな状況だったか、どうされたか、そして医師などの対応はどうだったか。皆さんの声をお寄せいただければと思います。

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