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2020年9月16日(水)放送より

――長時間スマートフォンを見ていると、肩がこったと感じます。

遠藤さん: スマホを長時間見ることで肩こりを悪化させてしまう人が増えています。
頭は体重の約10%の重さを占めていると考えられており、体重が50kgの人だと約5kgの重さとなります。この重みを首や肩で支えるには、大変な負担がかかります。さらに、首の角度によってその負担も増加することが分かっています。
スマホを見るとき、どのような姿勢をとっていますか。

――胸の高さにスマートフォンを持って、のぞき込むような感じでいつも見ています。

遠藤さん: 首を傾けてスマホをのぞき込むような姿勢を、皆さんも同じようにしているはずです。
首を傾ける角度によって、首にかかる負担は増えています。試算したデータによりますと、0°(直立)だと、首・肩には頭の重さだけがかかります。首を約15°傾けると、首・肩には約2倍の重さがかかるようになります。

――15°というと会釈するぐらいですが、それでも2倍の重さがかかっているのですね。

遠藤さん: 30°で3倍、60°で5倍になります。その瞬間は、人の体には支えるだけの筋力がありますが、持続してしまうとかなり負担が強くなってしまいます。

――スマートフォンなどで長時間首を傾けていると、大きな負担になるのですね。

遠藤さん: こういった負担は、時間が長くなれば長くなるほど蓄積され、肩こりにつながります。近年では、通勤をする人だけでなく、お子さまもゲームなどで肩こりが増えているともいわれております。
そして、スマートフォンの姿勢では、首の形やけい椎が変形してしまう可能性があるのです。
通常、首は緩やかなカーブを描いていますが、スマホを見続けていると徐々に首の重心が前に移動してしまい、首の骨が本来とは逆に湾曲してしまうのです。そうしますと、さらに首や肩の負担が増して、肩こりが強くなってしまいます。

――予防することはできないのでしょうか。

遠藤さん: 時々「スマホ姿勢」をリセットすることが大切です。そのリセット方法として「あご引き訓練」がありますので、ぜひ覚えてください。

首や肩への負担をリセット「あご引き訓練」

遠藤さん: まずイスにしっかりと座って、背筋を軽く伸ばしてください。
片手を軽く握り、あごに手を持っていきます。
腰と背中を反らしながらあごを引きます。耳の穴が肩の上の位置に来ることを意識してください。

――握った手をあごに当てながら腰を?

遠藤さん: 腰から背中に向かってグッと頭のほうまで反らします。耳の穴が肩の上まで行くような状態が反った状態です。
あごを引いた状態から、いったん背中の筋肉を緩めて丸くしてください。

――「腰を反らせてあごを引く。緩める」を、5回繰り返すのですね。

遠藤さん: 体を動かすことになって、「スマホ姿勢」をリセットできます。

――イメージとしては「考える人」に似ているのでしょうか。

遠藤さん: あれは前かがみ姿勢です。「あご引き訓練」は背筋を伸ばして、前かがみの姿勢を直すことです。

――背筋を伸ばして、拳であごを押す。意外と簡単に首のカーブを取り戻せるのですね。

遠藤さん: 首のカーブを取り戻すときに、首だけに意識を集中するのではなく、背中からのカーブで首のカーブができているので、背筋から起こしていくことがポイントです。

――そのほかに、首から来る肩こりについて注意することはありますか。

遠藤さん: 寝ている姿勢も首のカーブに影響を与えることが分かっています。
枕が高すぎてしまうと、首が起こされ、湾曲が逆反りになってしまいます。また、低すぎると首が反ってしまいます。一晩中こういった状態で寝返りを打たないでいますと、朝起きたときに首や肩がだるい、痛い、もしくは寝違えていたといったことが起こります。適切な枕で、夜間はよく寝返りを打つことが重要です。

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2020年9月16日(水)放送より