「気になる汗の悩み」① ~汗が多くてつらい~

24/06/24まで

健康ライフ

放送日:2024/04/01

#医療・健康#カラダのハナシ

放送を聴く
24/06/24まで

放送を聴く
24/06/24まで

【出演者】
藤本:藤本智子さん(池袋西口ふくろう皮膚科クリニック 院長)
聞き手:星川幸 キャスター

汗の悩みで皮膚科を受診する人、増えている

――汗の病気を専門に研究・治療されている、池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長の藤本智子さんに伺います。
汗の悩みで受診する人は、増えているんでしょうか。

藤本:
はい。春から夏にかけて気温も上がりますので、汗の悩みで皮膚科を受診する方が増えてくる時期となります。

――今回は「汗が多くてつらい」というテーマでお聞きします。
汗をかくとつらい、ということもあるんですか。

藤本:
汗の悩みというと、病気の治療で飲んでいる薬の副作用で多量の汗が出る、とか、女性でしたら更年期で突然汗が吹き出てつらい、とか、原因があって生じるさまざまなケースがありますが、原因がないのに多量の汗が出て悩んでいる「多汗症」の人の受診が増えています。今回は、その多汗症についてお伝えしたいと思います。

――多汗症、ですか。

藤本:
はい。コロナ禍が明けてから、受診する人が増えてきています。
私たちが行った調査では、日本人のおよそ8人に1人の割合で、原因がはっきりしないのに多量の汗をかく、多汗症の症状を自覚していることがわかりました。

――8人に1人ですか。悩んでる人、多いんですね。

藤本:
発症する年齢というのは10代から20代前半が多くて、症状で困っている方というのは10代から50代までいらっしゃいます。
他人には恥ずかしくて相談できない、とか、家族に言っても「気にし過ぎ」とか「そのうち治まるよ」と言われたりなど、“受診する”という発想がなく、一人で抱え込んでいた人の受診が増えています。

“汗っかき”と多汗症の違い

――いわゆる“汗っかき”と多汗症の違いというのは、どんなところなんでしょうか。

藤本:
「汗で日常生活に支障が出ているか」という点が一番大きな違いです。
例えば、手の汗でいいますと、
● ノートがぬれて、文字が書けない
● 人と握手ができない
● 携帯電話やパソコンなどのデジタル機器がさびたりして、壊れてしまう
● タッチパネルの操作が、汗でうまくできない
● 指紋の認証をしてくれない
とか。
わきの汗でいいますと、
● シャツがぬれているので、1日に何度も着替えなければならない
ということもあります。

――確かに話を聞くと、汗っかきとは違いますね。

藤本:
試験で実力が発揮できない、とか、本当は接客業をしたいんですけれども相手に不快感を与えてしまいそう、というふうに、職業自体をあきらめてしまったり、異性に対して積極的になれない、だとか、人生を大きく左右するような、そんな症状が見られます。
自分では汗のコントロールができない状態が続きますので、不安な症状、“不安障害”や“うつ症状”になることもある、そういったことも分かっています。

――汗は、全身からずっと出ているんですか。

藤本:
汗をかきやすいのは「わき」とか「手のひら」、「頭」とか「顔面」、「足の裏」などなんですけれども、一部分だけ汗が多い人もいれば、全身の汗が多い人もいらっしゃいます。

――汗が多く出る原因は分からない、ということでしたね。体の中では何が起こっているんでしょうか。

藤本:
通常、私たちの汗というのは、私たちの体温が上昇したときとか、緊張やストレスなど精神的な負担がかかったときに出たりしますけれども、多汗症の場合、多くはやはり緊張や不安、恐怖といった「精神的なストレスの刺激」で汗が出ます。そして、似たような経験をすることで、記憶がよみがえってさらに大量の汗をかきやすくなって、症状を悪化させてしまう、という悪循環も起こっています。
多汗症の人は、一度発汗すると止まりにくい特徴があるんですね。ただ、眠っているときは自律神経の副交感神経が働いている時間で、汗が出なくなります。

多汗症 治療の基準6項目

――多汗症は、治療をすれば治るんでしょうか。

藤本:
多汗症は原因が分からないので、根本的に治すということは難しいんですけれども、現在はいろいろな治療法が出てきて、改善ができます。
多汗症の治療が必要かどうかの基準にしている項目が6つありますので、確認してみてください。

――では、いくつあるかチェックしてみてください。

藤本:
✓ 汗が多く出始めたのは、25歳以下
✓ 左右、同じくらい出る
✓ 睡眠中は、汗が止まる
✓ 家族や親戚に、似た症状の人がいる
✓ 週1回以上、汗で困ることがある
✓ 汗が、日常生活に支障をきたしている

いかがでしたでしょうか。2つ以上当てはまる方で、6か月以上続いている方は、一度皮膚科を受診していただきたいと思います。

――最後に、今回のポイントをお願いします。

藤本:
汗で困っているのであれば、迷わず受診。


【放送】
2024/04/01 「マイあさ!」

放送を聴く
24/06/24まで

放送を聴く
24/06/24まで

[1]

この記事をシェアする

※別ウィンドウで開きます