“腸活”のススメ(1) 腸は命のもと

22/01/10まで

健康ライフ

放送日:2021/09/27

#医療・健康#カラダのハナシ

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【出演者】
辨野:辨野義己さん(理化学研究所 名誉研究員)

腸から全身を元気に

――「終活」や「婚活」と同じような言い方で、最近「腸活」ということばをよく耳にするようになりました。腸活をおすすめしたい理由とはどんなことでしょうか。

辨野: 「腸活」というのは、大腸や小腸、つまり腸によいことをしましょう、腸内環境を整える生活をしよう、というものです。腸活をして腸が元気になると、腸だけでなく全身にいい影響があるんですね。
以前私どもが「長寿」の多い地域に入りまして腸内環境を調べたところ、100歳になっても病気にならず、あるいは寝たきりにならず、元気いっぱい暮らしている方がたくさんいらっしゃいました。腸内環境がいいと、そういうことが生まれてくるんですね。

――腸活することで、全身にどんな影響があるのですか。

辨野: 便秘を解消しますと、肌荒れの改善につながりますね。
さらに、免疫力のアップ。先ほど申し上げたように、腸内環境が悪いと免疫力が低下する。かぜをひきやすい、ひいても治りにくい、疲れやすい、というような免疫力の低下に大きな影響が出てきます。
さらに、「悪玉菌」と呼ばれる有害な物質をつくる腸内細菌が、大腸がん・大腸ポリープをはじめ、全身の病気の原因になることもあるんですね。
反対に、「善玉菌」と呼ばれるビフィズス菌や乳酸菌などが増えると、免疫力がアップするので、そういう病気の予防効果があるということも知られています。

――免疫力がアップして病気にかかりにくくなるわけですね。

辨野: そして、脳にも関係あるんですよ。つまり、腸内細菌が作り出す物質が血流を介して脳に行って、大きな影響を与えるということも分かってきました。

――腸と脳の関係、腸が脳の機能などにも影響するというのは意外でした。

辨野: 人には腸内に多様な細菌・微生物が住んでいます。複雑な微生物が、腸内環境を形成しているんですね。大体どれぐらいの量があると思いますか? 大腸内には約1.5kgの重さの腸内細菌が住んでいるといわれています。
構成は大体、悪さをするような「悪玉菌」と呼ばれるような菌が10%前後、そしてビフィズス菌や乳酸菌と呼ばれる「善玉菌」が20%前後。残りの70%は未知の菌なんですけれど、僕らは「日和見菌」と呼んでいます。
ビフィズス菌や乳酸菌の「善玉菌」を優勢にして、占める割合を増やすことがとても重視されています。
特に年齢を重ねてくると、ビフィズス菌が減少していくことが知られていますので、この菌をいかに維持するかというのがこれからの健康のあり方についての大事なポイントではないでしょうか。

――現在、コロナ禍でいろいろなことが制限されていますよね。健康面でもさまざまな影響が懸念されているのですが、腸への影響という点では心配されることはありますか。

辨野: 運動不足あるいは食べ物の過食等が横行して体重の増えたという方が多いと思うんですけれど、逆にストレスがたまってしまってなかなか食が進まないという方もいらっしゃるかもしれません。ともかく、運動不足というのはさまざまに影響を与えることは事実です。
ウォーキングすることによって便秘を解消できるという可能性もありますけれど、やはり運動が少なくなると便秘が増えてしまう。出す力が弱くなってしまうんですね。それで便秘になってしまうんです。
さらに、ストレスが多いと「けいれん性の便秘」になってしまって、腸にいわば有害物がたまってしまう。このように抱え込むと、「悪玉菌」が悪さをする物質を出して、体全体を悪くしてくる。
こういう点においても、このコロナ禍の中での時期におけるライフスタイルを考えたときに、もう1度再点検する必要があると思いますね。

腸内環境6つの指標

――今の自分の腸内環境がどうなっているかを知ることはできるのですか。

辨野: ここで腸内環境セルフチェック紹介します。全部で6項目。当てはまる項目が多ければ多いほど腸内環境の悪化が疑われます。

――では、自分にいくつ当てはまるか数えればいいですね。それでは、腸内環境のセルフチェックをお願いします。

✓ 便が硬くて気持ちよく出ない
✓ おならや排便後のにおいがきつい
✓ 野菜が嫌い。あまり食べない
✓ 肉食や外食がとても多い
✓ 牛乳や乳製品が苦手
✓ 運動不足が気になる

――今の中で当てはまる項目が多ければ多いほど腸内環境が悪くなっている、ということですよね。

辨野: 当てはまる項目ができるだけ少なくなるように心がけてほしいですね。

――「肉食が多い」は、お肉をたくさん食べるということですよね。やっぱりいけないのでしょうか。

辨野: 1日1.5kgの肉を40日間食べる実験をしたんです。すると、肉を食べることで体に明らかな変化が現れてきました。体臭がどんどんきつくなってくる。皮膚が脂ぎってきましたし、こうした状況が続くと、大きな病気につながってくる。
ですから、肉が大好きで食べて、そして結果的に出したものをチェックすることによって、それがいいかどうかということをもう1度見直してほしいと思うんですね。
なんといっても、「肉がダメ」じゃなくて、「肉を食べるんだったら、野菜を併用して食べる」という習慣を身につけることもとても大事ではないでしょうか。

【放送】
2021/09/27 マイあさ! 健康ライフ「腸内環境を整える ~腸活のススメ~ ①」 辨野義己さん(理化学研究所 名誉研究員)

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