コロナ禍で急増! 足のトラブル

21/06/28まで

健康ライフ

放送日:2021/03/08

#医療・健康#新しい生活様式#エクササイズ#カラダのハナシ

ざっくりいうと

  • 足のクリニック表参道院長 桑原靖さん
  • 自分の足の「活動限界」を知ろう
  • 2021/03/08 マイあさ! 健康ライフ「足の悩み ①」

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「自粛期間」明けに要注意

――コロナ禍と足のトラブルはあまり関係なさそうな気もするのですが、どういうことなのですか。

桑原さん: 自粛中は、テレワークが多くなりまして、ほとんど動かなくなった方が増えましたよね。実はそれが引き金となって、以前ではほとんど聞いたことがないような原因で足を痛めてしまう方が増えました。
(2020年)4月からの自粛が明けた6月ごろに増えたんですけれど、今でも受診される方が多くいらっしゃいます。

――具体的に、どういう足のトラブルが増えたのでしょうか。

桑原さん: じん帯や関節を痛めてしまう方が多いですね。病名にするといろいろ出てきますけれど、特徴的なことは、そこに至るまでの原因です。原因として主に3つに分けました。

――3つのタイプがあるのですね。1つずつ教えてください。

桑原さん: 1つは、久しぶりに出勤したところ、今まで経験したことがないような痛みが足に出たというタイプです。

体の関節や筋肉は、絶え間なく動いていないと、その機能はすぐに低下してしまうんです。これは足も同じで、足はふだんの活動量と時間で、負荷にどれぐらい耐えられるかの限界が決まります。
つまり、使っていないと、足が耐えうる限界のレベル、「活動限界値」がどんどん下がっていってしまうんです。ですので、自宅にこもってリモートワークをしていた人がまた出勤を始めただけで、足に痛みが出てしまうという事態が生じています。

――「活動限界値」というのですね。

桑原さん: これは僕が作った言葉でもあるんです。
その人にとって、足がどのくらいまでの負荷に耐えられるかを示したものを「活動限界値」と呼んでいます。その人の骨格構造や生活習慣などで異なるんです。
高齢の方は、そもそも「活動限界値」が低くて、その範囲で活動してしまっているためか、クリニックを受診された患者さんに関しましては、先ほどご説明した特徴などはありませんでした。
ただ、今でもステイホームを中心にしている方は、これからもとの生活に戻した途端にまた足が悲鳴を上げることが考えうるので、注意していただきたいと思います。

――また定期的に出勤が続き動くようになれば、自然に治るのですか。

桑原さん: もちろん自然に治る方もいるんですけれど、そうでない方もいらっしゃいます。
特に強い痛みが出てしまう人は、それから逃れようとおかしな歩き方をしてしまうんです。そして足以外の場所を痛めてしまう、という悪循環にもなってしまいますので注意が必要です。

いきなり過度な運動を始めるのは逆効果

――続いて、足のトラブルが増えた原因は、そのほかにどんなものがありますか。

桑原さん: 2つ目は、もともと運動する習慣がなかったのに急にウォーキングやランニングなどをしてしまって、足が痛くなってしまったというタイプです。

――これはありそうですね。

桑原さん: 1つ目と同じく、足が耐えられる「活動限界値」を超えたことが原因です。日頃の運動不足を解消しようと急に運動を始めてしまう人たちが増えていまして、そういった方は注意が必要です。
急に運動をして足が痛くなると、「運動量が足りていないから」と思い込んで、もっと大きな負荷をかけてしまう方もいらっしゃいます。こういった方は、足だけでなくひざや股関節まで傷めてしまうので、やめていただきたいですね。

これは運動している間はなかなか気づかないので難しいんですけれど、夜に痛くなってしまう方、次の日痛くなってしまう方、筋肉痛でしたらいいんですけれど、じん帯や腱(けん)や関節といった部位は、筋肉とまた違った痛みを自覚すると思います。そうしたら次の日は行わない、長く休む期間が必要になります。
こういったことを避けるために、始めは10分程度歩くなど、無理のない範囲・距離からスタートして、徐々に上げていくことが大事です。少しずつ伸ばしていけば、足の「活動限界値」は自然に上がっていきます。

はだしでの運動は足に負担大!

――足を痛めた原因として主に3つのタイプがあるということでしたが、もう1つのタイプは何でしょうか。

桑原さん: 3つ目は、自宅でエクササイズやダンスをはだしでやって足が痛くなってしまったというタイプです。

――はだしでするのがよくないのですか。

桑原さん: はい。自宅で体を動かすことはいいことなんですけれど、はだしで行ってしまうのがよくないんです。
スポーツジムではシューズを履いて行っていた激しい運動を、自宅内で行うときは、はだしで行う人が多いようです。そのために、足をサポートするものがなくなって、そこにかかる負担が一気に増えて痛みとして現れてしまいます。

――ということは、家の中であっても、運動するときは靴を履いたほうがいいのですか。

桑原さん: そのとおりです。特にエアロビクスやダンスなど、足に負担がかかる運動をする際は、ヨガマットを引いて靴を履いて行ってください。

――急な運動やはだしで足を痛めた患者さんたちは、どんな治療をするのでしょうか。

桑原さん: 痛めた原因がはっきりしていれば、それを止めるだけで、もしくは適切な対策をするだけで自然に治っていきます。
歩きやすい靴や靴の中敷き(インソール)といったものを活用して、物理的に外から「活動限界値」を押し上げることが必要なんです。少しずつ前の生活に戻して、そもそもの足のポテンシャルをもとに戻していくことが大切になります。

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