11時台を聴く
21/12/05まで

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ありがかいりくん(小学5年生・東京都)からの質問に、「恐竜」の小林快次先生が答えます。(司会・石井かおるアナウンサー)

【出演者】
小林先生:小林快次先生(北海道大学総合博物館教授)
成島先生:成島悦雄先生(日本動物園水族館協会 専務理事)
川上先生:川上和人先生(森林総合研究所 野生動物研究領域 チーム長)
かいりくん:質問者


――お名前を教えてください。

かいりくん: かいりです。

――どんなことを聞きたいですか?

かいりくん: ヤマトサウルス、ウルグベグサウルスなどたくさんの新種が発見されていますが、新種の発見から研究はどのように進んでいくのですか? 例えば歯の形から植物食か肉食か、骨盤の恥骨の向きから鳥盤類、竜盤類など、わかりやすいものもありますが、その恐竜の生活や行動などは、どんな研究からどうやってわかるのですか?

――かいりくんは将来、恐竜の研究者になりたいのかしら?

かいりくん: はい。なりたいです。

――そうなんですねえ。これはちょっと真剣に小林先生の話に耳を傾けましょうね、お願いします。

小林先生: かいりくん、こんにちは。
かいりくん: こんにちはー。
小林先生: 今の質問って2つあると思うんだけど、新しい恐竜かどうかをどうやって見つけるかっていうことと、恐竜の化石から恐竜の生活行動がどうやってわかるんですかっていう、2つだよね。
かいりくん: はい。
小林先生: 新しい恐竜かどうかっていうのは、まず恐竜の場合は、骨しか化石に残らない。基本的にはね。
かいりくん: はいっ。
小林先生: なのでその残っている骨で、世界中の同じような恐竜と見比べて、明らかに違う新しい種として形が違うというのを見つけることで、新属新種というふうに名前を付けることができます。
かいりくん: ふうーん。
小林先生: なので部屋でじいーっとしてても恐竜研究は始まらないんだよね。例えば論文なんかに骨の形とか出ているのである程度わかるんですが、やっぱり世界中いろんなところに行って、恐竜の化石を見たり触ったりするのがすごく大事です。
かいりくん: はい。
小林先生: かいりくんも、もし新しい恐竜を見つけたい、名前を付けたいというのであれば、積極的にいろんなところに行って恐竜の骨を見て、そしてできれば触るのが大事かなと思います。
かいりくん: はいっ。
小林先生: かいりくん、骨って詳しい? 難しいよね。
かいりくん: いや、えっと……。むかわ竜、カムイサウルスの全身骨格の写真だけ出たときに、「これはハドロサウルス類とかじゃないかなあ」って言って、まあだいたい合っていたということはあります。
小林先生: かいりくんが?
かいりくん: はい。
小林先生: おー、すごいね。プロだね! じゃあ例えば今の動物の骨って触ったことある?
かいりくん: えーっと、あんまり触ったことないです。
小林先生: だって、どうだろう。フライドチキンとか、スペアリブとか……。
かいりくん: あ、はい。フライドチキンぐらいなら触ったことがあります。
小林先生: そういう動物の骨で食卓に並ぶのでおすすめって、成島先生、川上先生、なにかありますか。
川上先生: おすすめはやっぱりチキンですね。チキンだと翼の骨も脚の骨も、もも肉を食べれば脚もありますし、手羽先食べれば腕もありますし、いろんなところが食べられるのでおすすめです。
小林先生: 料理しちゃうと、ちょっと肉と骨の関係とかがわかりにくいですかね。
川上先生: そうですね、肉が固まってしまうとちょっと関係がわかりづらくなってしまうので、肉のことをわかるためには生のほうがわかりやすいですよね。
小林先生: 料理する前にお母さんと一緒に解剖しながらやるのはおもしろいかもしれないね。成島先生、なにかおすすめとかありますか。
成島先生: 魚も結構丸ごと手に入ることが多いので、魚の骨格もおもしろいかなと思います。
小林先生: ありがとうございます。かいりくん、恐竜もそうなんだけど、今、先生方が教えてくれたように、食卓に並ぶいろんな動物をそういう目線、骨と肉の関係とかを見ていくと、恐竜の骨もよくわかるようになると思う。
かいりくん: うん、うん。
小林先生: かいりくんの次の質問の、恐竜がどんな生活や行動をしていたかっていうのも、先生たち、骨から推測するんです。そういうときに、今、先生方が言ってくれたように、魚の骨を見て「この骨はどんな役割をしてるんだろう」とか、鶏の骨を見て、または料理する前の火が通っていない状態で、「この肉は、この筋肉はどういうところについていてどんな役割をしているんだろうな」って考えながらやると、より恐竜への理解に深みが出てくると思う。
かいりくん: うーん!
小林先生: 「食卓でできる恐竜学」的に、今の動物、魚だったり鶏だったり、またそこでいろんな疑問が出ると思うから、そういうときにまたこの相談室に電話して、成島先生や川上先生に解剖学的な筋肉と骨についての質問とかするといろいろ興味が広がると思うので、どうかなと思います。
かいりくん: はい。やってみます。
小林先生: やってみて、1回。

――歯の化石から、鋭利だったら肉食べてたのかなとか、わりと平らだったら植物なんかすりつぶして食べてたのかなとかいろいろ推測できるように、食卓にのぼっている食べものの骨をよく見ることで、いろんなことも推理できるということですよね。

小林先生: あとは骨を展示している博物館もあるので、例えば牛とか馬とかの歯はどんな形をしているのかなとか、ライオンの歯はどんな形かなとか、短い距離しか飛ばない鳥と長い距離を飛ぶ鳥では翼の形がどう違うのかとか、地上を走る鳥はどんな脚の形をしているのかとか、そういう見方で見ると、歯の形だけじゃなくて骨の形からもいろいろ想像できるしそれを恐竜に応用することもできるので、そういう知識は将来役に立つのかなと思います。

――いろいろ比較してみることも大事ですね。かいりくん、どうですか。

かいりくん: 食卓にのぼる鶏とかもいっぱい解剖して、骨もいっぱい触ってみて……
小林先生: あ、お母さんに怒られない程度にね(笑)。
かいりくん: ははは。
小林先生: あんまり散らかしちゃうと怒られちゃうから。
かいりくん: はい、気を付けまーす。

――それを見るためにはちゃんと食べ尽くすっていうことも伴ってきますから、お母さんも歓迎してくれるんじゃないかな。

かいりくん: はい。

――先生に教えていただいたこと、いろいろやってみてくださいね。

かいりくん: はい、やってみます。

――そしてまた何かわからないことがあったら、どんどん質問送ってください。ありがとうございました。さよなら~。

かいりくん: ありがとうございました。さよなら~。
小林先生: ありがとう! さよなら~。

【放送】
2021/10/10 子ども科学電話相談 「恐竜」 小林快次先生(北海道大学総合博物館教授)

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