10時台を聴く
22/03/27まで

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なかむらすみれさん(小学5年生・東京都)からの質問に、「天気・気象」の福田寛之先生が答えます。(司会・石井かおるアナウンサー)

【出演者】
福田先生:福田寛之先生(気象予報士)
すみれさん:質問者


――お名前を教えてください。

すみれさん: すみれです。

――すみれさんは、どんな質問ですか?

すみれさん: なぜ雨の日を「天気が悪い」と言うのですか?

――うん、よく言いますね。どうしてそういう言い方をするんでしょうね。福田先生に聞いてみましょう。

福田先生: はい。すみれさん、こんにちは。
すみれさん: こんにちは。
福田先生: よろしくお願いします、福田です。えっと、なぜ雨の日のことを天気が悪いと言うのかっていう、ご質問ですね。これは、誰かがそう言っているのを聞いたんですか? すみれさんが。
すみれさん: はい。
福田先生: 誰が言ってました?
すみれさん: えーっと、お母さんとか。
福田先生: ああ。じゃあお母さんが雨の日に、「きょうは天気が悪いなあ」って言ってたということですね。
すみれさん: はい。
福田先生: すみれさんとしては、「天気が悪い」というのは、「でもちょっと不思議だな。そういう言い方をするのは不思議だな」と思ったんですね。
すみれさん: はい。
福田先生: なんで不思議だと思ったんですか?
すみれさん: 雨が好きだって言う人もいるから。
福田先生: ああ、そうですよねえ。もうね、それはもう、すみれさんが今答えてくれたので半分以上正解なんですけど、世の中には、雨が降ると好きな人もいれば、ちょっと嫌だなっていう人もいて、でもどちらかというと、雨が降ると外で仕事ができなかったりとか、出かけるときに傘を持っていく必要があったりとか、雨が降ると自分にとって都合が悪いことがあると思う人が多かったから、みんなが雨の日のことを「天気が悪いですね」というふうに言うようになったんじゃないかなと先生は思います。
すみれさん: はい。
福田先生: ただ、すみれさんが言ってくれたように、雨が降るといいこともありますよね。すみれさん、雨の日好きなんですか?
すみれさん: うーん……あんまり好きじゃない……。
福田先生: ふふふ。あんまり好きじゃないけど、「天気が悪い」って言うのはちょっと不思議だなと思ったわけですねえ。
すみれさん: はい。
福田先生: じゃあ逆に、すみれさんが好きな天気とかってあります?
すみれさん: 雪です。
福田先生: ああ! じゃあ雪が降ったときに「きょうは天気が悪いですね」って言われたら、「んー、そんなことないんだけどなあ」って思っちゃいますか。
すみれさん: はい。
福田先生: そうですよね。先生も雪が好きで、雪が降ると「天気が悪い」とは、僕個人としては思わないんですけど、ただ、たくさん雪が降る土地の人に聞くと、あんまり雪が降ってもワクワクしないそうです。雪下ろしをしなきゃいけないなとか、会社に行くバスが時間どおりに来るかなとか、雪が降ることによって自分に都合の悪いことが起こるんじゃないかなと思うので、あんまりその、「天気がよいな」っていうふうには思わないみたいです。
すみれさん: はい。
福田先生: だから自分がどう思うかで、たぶんその人は天気がいいなとか悪いなって言うと思うので、もしお母さんが「天気がきょうは悪いね」というふうに言ったとしたら、お母さんにとって、きょうの天気はちょっと都合が悪いんだなっていうふうに感じてもらえたらいいのかなとも思います。
すみれさん: はい。
福田先生: もう1つ加えて言うと、私は気象キャスターといって、ラジオで天気予報を伝えてるんですけど、ラジオで天気を伝えるときに、雨が降っても、天気が悪いということはめったに言いません。
すみれさん: はい。
福田先生: これは、最初にすみれさんが言ってくれたように、聞いている人にはいろんな立場の人がいて、雨を待っている人もいるかもしれないので、こちらで決めつけて「きょうの天気は悪いですね」っていうことは言わない、というふうになります。
すみれさん: はい。

――すみれさんのお母さんが雨の日のことを「天気が悪い」っておっしゃったとすると、例えばお母さん、洗濯物干してもなかなか乾きにくいなとか、すみれさんが外に出かけるときに足元が雨で滑ったりしないかな、大丈夫かなって心配されたり、お食事の材料を買いに出るときに両手に荷物を持つから傘がさしにくいとか、お母さんの中にはたぶんいろんなことがたくさんあるから、「天気が悪い」って表現されたのかもしれないですよね。

福田先生: そうですよね。雨も家の中で見てたら、「ああ、いいな」って思うこともあるかもしれないし、すみれさんが言ってくれたように、雪が降るとやっぱりいいですよね。
すみれさん: はい。
福田先生: ただこの雪が降ったり風が吹いたりっていうお天気のことを「気象現象」っていうんですけど、これは人間がどう感じようが、もしかしたら人間がいなくても、もちろん雨は降るし雪が降るし風が吹きます。天気予報とか天気のことっていうのは、天気を知って生活をよくしたいというふうにこれまで昔の人が思ってきていろいろ発展してきたということもあると思うので、天気が悪いなっていうのは、人間の活動を含めて、その人がどう考えてるかっていうことだと僕は思いますね。
すみれさん: はい。

――今回、すみれさんが感じた疑問はとっても大事なことですね。私たちつい意識しないで、天気がいいとか悪いとかっていう言い方をしてしまいますけども、福田先生がおっしゃったように、そのことばの向こう側にいろんなことが想像できるでしょう? だからすみれさんはそういうことに気がついて、とてもいい発見をしたってことですよね。

福田先生: そうですね。

――すみれさん、先生のお話聞いてどんなふうに思いましたか。

すみれさん: よくわかりました。

――また「みんなはこういうふうに言うけど、どうしてかなあ?」というようなことがありましたら質問してくださいね。

すみれさん: はい。

――きょうはどうもありがとうございました。

すみれさん: ありがとうございました。
福田先生: ありがとうございました。またお母さんとたくさん天気の話をして、「きょうの天気、よかったね。悪かったね」っていうのも全然2人で話してもらえるとうれしいなと思いますね。
すみれさん: はい。

――ありがとうございました。

すみれさん: さよなら~。
福田先生: さよなら~。

【放送】
2022/01/30 子ども科学電話相談 「天気・気象」 福田寛之先生(気象予報士)

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