10時台を聴く
24/07/01まで

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みなみだふみさん(小学3年生・東京都)からの質問に、「岩石・鉱物」の西本昌司先生が答えます。(司会・柘植恵水アナウンサー)

【出演者】
西本先生:西本昌司先生(愛知大学教授)
国司先生:国司真先生(跡見学園女子大学兼任講師/板橋区立教育科学館プラネタリウム「わくわくキッズ宇宙星空教室」担当)
ふみさん:質問者


――お名前を教えてください。

ふみさん:
ふみです。

――どんな質問ですか?

ふみさん:
地球以外の星や月にも宝石はあるんですか?

――どういうときにこの疑問が湧きましたか?

ふみさん:
夜、星を眺めているときに思いついて、月にもマグマがあるって聞いたから、できるんじゃないかなと思いました。

――夜空を見て思いついたんだ、すてきですね。では「岩石・鉱物」の先生にお答えいただきます。西本先生、お願いします。

西本先生:
はい。ふみさん、こんにちは。

ふみさん:
こんにちは。

西本先生:
いい質問ですね。地球以外の星に宝石があるのかということですね。

ふみさん:
はい。

西本先生:
ありますよ。

ふみさん:
えーっ!?

西本先生:
うん。あのね、最初に言っておきたいんだけど、科学者にとっては、他の惑星の石はどんな石でも宝石です。

ふみさん:
おぉ~。

西本先生:
だって、そこから太陽系とか地球の歴史が読み解けるんだよ。

ふみさん:
すごい。

西本先生:
すごいでしょう? でもたぶん、ふみさんが思っている宝石ではないよね。

ふみさん:
ふふっ。

西本先生:
ふみさんはどんな宝石を想像してた?

ふみさん:
ダイヤモンドとか、すごくキラキラしている石。

西本先生:
キラキラしている石か。でもね、いい情報があるんだよ。10年くらい前だったと思うんだけど、火星でオパールが見つかりました。

ふみさん:
おぉ、すごい!

西本先生:
すごいでしょう? びっくりだよね。僕もそのニュースですごくびっくりしました。オパールはどうやってできるか、知ってる?

ふみさん:
知らないです。

西本先生:
知らないよね。知らない人が多いと思うんだけど、オパールは水の中の物質が沈殿してできるんです。

ふみさん:
へぇ、そうなんだ。

西本先生:
ということは、オパールがあるということは……どういうこと?

ふみさん:
うーん、宝石は、ある。

西本先生:
宝石はあるんだけど、水がないとできないオパールが火星にある、ということは……火星に?

ふみさん:
水が……

西本先生:
ある、ということだよね。そうなのよ。すごいことじゃない?

ふみさん:
すごい。

西本先生:
さっき「天文・宇宙」の質問で国司先生が「ハビタブルゾーン」という言葉を使ってらっしゃったんですが、水があるということがハビタブルゾーンの条件なんです。つまり火星には液体の水が流れていて、その中に石の成分が溶けていて、それが沈殿してできるオパールという鉱物があるよということなんです。

ふみさん:
すごい。

西本先生:
ふみさん、宝石はマグマでできるんじゃないかというふうに言ってくれたけど、もちろんマグマでできる宝石もあるんだけど、実はたくさんの宝石は水が作っていたりするんです。例えばトパーズとかトルマリンとか聞いたことがあると思うんだけど、水晶もさっき別の質問で出てきたけど水の中にあった石の成分が沈殿してできるんです。マグマがあることも大事だけど、水があるということが、いろいろな宝石を作る要因になっているんです。

ふみさん:
はい。

西本先生:
そういうふうに考えると、どうも火星には少なくとも昔は水があったみたいだから、ひょっとしたら探すと他にもあるかもしれないよね。水晶とかトパーズぐらいだったら、僕はあるんじゃないかなと思っています。ふみさん、将来大きくなっておじさんくらいになったら火星旅行に行けるかもしれないから、行って宝石探しをすると楽しいかもね。

ふみさん:
わぁ、楽しそう。

西本先生:
楽しそうだよねぇ。そんな話もおもしろいんだけど、どこか他でも宝石が見つかっている例がないかなと思うので、ちょうど今、隣に宇宙のことに詳しい国司先生がいらっしゃるので聞いてみたいと思います。

国司先生:
はい。そうか、トパーズがあったんですねぇ。

西本先生:
あっ、オパールです(笑)。

国司先生:
あっ、オパール……おじさん、宝石の種類とかよく知らなくて、ごめんね。でもダイヤモンドは聞いたことがあるから、実はダイヤモンドが見つかったらしいという話があるんです。

ふみさん:
えーっ?

国司先生:
かに座という星座、聞いたこと、あるよね?

ふみさん:
うん。

国司先生:
かに座の中にある星で、地球から40光年くらい離れたところに太陽と同じような恒星があって、その周りをいくつか惑星が回っていて、そのうちの1つが、重さとか大きさとか回っている周期とか密度がわかってきたら、「これはちょっとおかしいぞ。ダイヤモンドがずいぶん入っているんじゃないか」と推測されたんです。どのくらい入っているかというと、全体の大きさが地球の2倍くらいの大きさなので、ダイヤモンドの量は地球(にある)2倍くらいあるらしいんです。

ふみさん:
えっ、すごい!

国司先生:
そう、すごいよ。だけど40光年離れているから、そこに行って持ってくるのはちょっと難しいかもしれない。あとはね、ブラックホールとか、パルサーみたいな星がぶつかったりすると金とかプラチナもできるらしいです。

ふみさん:
へぇ。

西本先生:
指輪が作れますね(笑)。

国司先生:
作れると思います(笑)。宇宙空間ではそういうものがどんどんできている、そういう感じです。でも地球の石は、僕はもっとおもしろいと思う。自分の手に取って持てるというのはいいですよね。

西本先生:
国司先生、ありがとうございます。ふみさん、ダイヤモンドが採れる星があるんだって。すごいよね。ちょっと行ってみたいよね。

ふみさん:
行ってみたい。

西本先生:
40光年先だから往復すると光の速さで行っても80年(笑)、なかなか厳しいねぇ。

ふみさん:
帰れなくなっちゃう。

西本先生:
帰れなくなっちゃうねぇ。別の質問のときに柘植さんが欲しいとおっしゃっていた「どこでもドア」みたいなものができて行けるといいなと思いますけど、ぜひふみさんも、そういうのを発明して(笑)、行けるようになってほしいなと思います。でもダイヤモンドがあるとなると、その星がどうやってできたのかなとか調べることができるということです。ダイヤモンドがどのようにしてできるのかというのは、地球のダイヤモンドを調べてだいぶわかっています。マントルという地下深いところじゃないとできないよということが、わかっているのね。

ふみさん:
はい。

西本先生:
石の性質というのは、そうやって地球の身の周りに宝石とかいっぱいあるから、そのことをいろいろ勉強して、そして他の惑星に行くと初めて宝石が見つけられると思います。他の惑星も大事なんだけど、身の周りにある、地球にある宝石のことをいろいろもっと勉強してもらえるといいかな。

ふみさん:
わかりました。

――西本先生の、「どんな石も宝石だ」という名言も出ましたね。

西本先生:
名言でした? ありがとうございます。

――ふみさん、これからもいろいろ興味を持ってくださいね。すてきな質問してくださってありがとうございました。さようなら。

ふみさん:
さよなら~。

西本先生:
さよなら~。


【放送】
2024/05/06 「子ども科学電話相談」

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