11時台を聴く
24/06/16まで

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あきもとすずなさん(小学5年生・岡山県)からの質問に、「鉄道」の梅原淳先生が答えます。(司会・柘植恵水アナウンサー)

【出演者】
梅原先生:梅原淳先生(鉄道ジャーナリスト)
すずなさん:質問者


――お名前を教えてください。

すずなさん:
すずなです。

――どんな質問ですか?

すずなさん:
電車のシートには、なんでシートベルトがないんですか?

――確かにそうですね。すずなさんは、シートベルトがある乗り物だとどんなものをイメージしますか?

すずなさん:
車とかバスとか、あと飛行機とかです。

――そうですね。電車にないのはどうしてかということで、梅原先生、お願いします。

梅原先生:
はい。あきもとすずなさん、こんにちは。

すずなさん:
こんにちは。

梅原先生:
梅原です。電車のシートにはなぜシートベルトがないんですかというご質問ですね。まずシートベルトは、何のためにどのような役割を果たすのかを整理しますね。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
シートベルトの役割ですが、もしも事故が起きたとき、強い衝撃が生じるので、例えばいすに座っている人の体が投げ出されたりどこかにぶつかったりするのは危険なので、シートベルトで体を押さえておきましょうというためのものですよね。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
事故が起きたら危険だからということで、例えば自動車、乗用車もそうですし、高速道路を走る高速バス、観光バスとかにもシートベルトがついていますし、飛行機にもついていますね。特に自動車というのは鉄道に比べると事故が多いので、シートベルトがついている。鉄道は事故がそんなに起こらないので、シートベルトをつけていないんです。

すずなさん:
へぇ~。

梅原先生:
ところが飛行機もめったに事故は起きませんよね。鉄道も自動車もみんな事故が起きたら大変なんですけど、飛行機の事故もやっぱり非常に少ないです。でも、シートベルトがついていますよね。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
こちらは一体何のためかというと、飛行機は離陸したり着陸したり、途中で気流の関係なんかで結構大きく揺れたりして、いすから体が投げ出されそうになったりショックを受けたりするので、やっぱり体を押さえておかないと危ないということで、飛行機にもシートベルトがついています。当然、万が一の事故のときの衝撃を守るためでもあります。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
鉄道の場合は、そんなに揺れたり大きな衝撃はないということで、例えば新幹線もすごく速いスピードで走っていますけれども、あまり揺れを感じないぐらいですからその衝撃があまりない。なので、シートベルトはなくてもいいでしょうということになっているんです。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
要するにあまり揺れないのでシートベルトがないんですけど、確かにこれは鉄道の業界、鉄道会社でも鉄道のお役所でもみんな言っているんですが、そうなのかなぁと、ちょっと思うんです。というのは、例えば……船に乗ったことはありますか?

すずなさん:
はい。

梅原先生:
船にもいろいろありますけれど、遊覧船でもフェリーでもそうですが結構スピードを出す乗り物があって、水中翼船とかホーバークラフトとかジェットフォイルとか言われているものには、シートベルトがついているものがあるんです。私もつけたことがあるんですけど、一体なんでこんなことになっているのかなと思ったんですね。

すずなさん:
はい。

梅原先生:
鉄道というものは、自動車とか飛行機に比べると乗り物の中で一番早く登場しているんです。大体19世紀の初めぐらいに登場しましたが、船はもっと昔からありました。でもフェリーとかもっと大きな客船には、シートベルトがついているのを私は見たことがないですね。鉄道も、シートベルトがない。

自動車は19世紀に登場して、最初の頃はシートベルトがなかったんでしょうけれど、事故が多いので、つけるようになった。飛行機は20世紀に登場して、やっぱり最初は揺れがひどかったのでシートベルトをつけた。ということで、鉄道も本当はつけてもいいのかもしれないんだけれども、自動車や飛行機よりも先に登場していたし、船はもっと前から世界にあったから、どうも先にあるとシートベルトのことをあまり考えたことがなかったのかなとかと思うんです。逆に水中翼船とかジェットフォイルとかの乗り物は自動車や飛行機のあとに発明されて、飛行機のように速いものにもついているから、じゃあシートベルトはつけましょうということになったのかな、というふうに考えたことがあります。

そういう意味では新幹線にもあっていいのかもしれないんですけど、なんとなく鉄道は自動車や飛行機とは違うと鉄道の人が考えているので、つけていないのかなと思うんです。もちろん危険だったということが全然ないので、特に日本の新幹線は衝突したことがない、衝突が起きたことがないですし、鉄道は立って乗っている人もいますからそもそもシートベルトをつけられないということもあるので、なくてもいいのかなというふうになっています。あればあってもいいんでしょうけれども、そのような事情でないんだと思います。どうでしょうか。

すずなさん:
はい。

――いろいろな条件で決まっていったんですね。すずなさん、大丈夫ですか?

すずなさん:
はい。

――おもしろい視点だなと思いました。質問してくださってありがとうございました。

すずなさん:
ありがとうございました。

梅原先生:
ありがとうございます。

――さようなら。

すずなさん:
さよなら~。

梅原先生:
さよなら~。


【放送】
2024/04/21 「子ども科学電話相談」

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