10時台を聴く
23/09/29まで

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はねりなさん(小学1年生・東京都)からの質問に、「昆虫」の百野直実先生が答えます。(司会・柘植恵水アナウンサー)

【出演者】
百野先生:百野直実先生(広島市森林公園こんちゅう館 次長)
清水先生:清水聡司先生(大阪府営箕面公園昆虫館 副館長)
小松先生:小松貴先生(昆虫学者)
りなさん:質問者


――お名前を教えてください。

りなさん:
りなです。

――どんな質問ですか?

りなさん:
セミの抜け殻って、最後どうなるんですか?

――りなさんは、セミの抜け殻を見たことはあるんですか?

りなさん:
あります。

――どんなときに見たんですか?

りなさん:
公園で、セミの抜け殻がいっぱいありました。

――ではこれは百野先生に教えていただきましょう。お願いします。

百野先生:
はい。りなさん、こんにちは。

りなさん:
こんにちは。

百野先生:
これね、私もいつも思っていました。私がいる広島の「こんちゅう館」のある山の木にも、セミの抜け殻が今、いっぱいついています。「なんでここにずっとあるんかな?」って、思っていました。りなさん、先にちょっとお話を聞いてみたいんですけど、これは科学研究とかで何かやってみたいと思っていますか?

りなさん:
思ってます。

百野先生:
今、どんなふうなことをやったのか、教えてもらってもいいですか?

りなさん:
公園で、セミの抜け殻の秘密基地を作って実験をしたけど、アリが中に入っていたけれど食べてはいなさそうでした。

百野先生:
そうなんだね。どんなふうに置いてたの?

りなさん:
あの……忘れちゃいました……。

百野先生:
うん(笑)。何かいれものに入れて置いたとか、秘密基地に決めたところにそのまま置いてたとか、そんな感じですか?

りなさん:
そのまま置いてた。

百野先生:
あぁ、そうか。セミの抜け殻って、すごく軽いと思わない?

りなさん:
うん。

百野先生:
持ってちょっと強い力を入れたらパリパリッと壊れちゃうし、ハクションとかしたら、すぐどこかに飛んでいっちゃうよね。

りなさん:
うん。

百野先生:
でも飛んでいっても形が壊れなくて強いところもあったりして、私もいつも不思議だなと思っていました。せっかく科学研究をしているんですけど、1個だけちょっと答えを言ってもいいですか?

りなさん:
はい。

百野先生:
実は私の「こんちゅう館」の近くにある山のところに、もう3年ぐらいくっついたままのセミの抜け殻があります。それはアリにも食べられていないし、鳥にも食べられていないです。ということは、動物にとって、あんまりおいしくないものじゃないかなと私は思っていました。

りなさん:
ふぅん。

百野先生:
りなさんも、そう思う? あんまり、食べるものとは思わんかな?

りなさん:
うん。

百野先生:
今、清水先生が、「抜け殻を食べてみたことがあるよ」って教えてくれました(笑)。油で揚げたらエビみたいな味がするんだって。

清水先生:
味というか……味のないエビの尻尾をサクサク食べてる感じ(笑)。

りなさん:
へぇ~。

百野先生:
りなさん、エビの尻尾、食べたことある?

りなさん:
ある。

百野先生:
人間が食べてもおいしいけど、もしかしたらちょっと硬くて……

清水先生:
あっ、おいしくなかったです。

百野先生:
おいしくないそうです(笑)。アリにしても鳥にしても、たぶん他にもおいしい食べ物があるから、セミの抜け殻はあと回しになるのかもしれんね。なんにも食べるものがなくなったら食べるかもしれんけど、食べ物じゃないような気がします。

りなさん:
うん。

百野先生:
でも手で握ったらバリバリッて壊れてしまうので、たぶん壊れて土の中に落ちたときには、動物の体の一部だったので土と混ざって栄養になって、植物とかにとっては大事なものじゃないのかなと私は前から思っていました。それで、りなさんにも手伝ってほしいんですけど、私も頑張ってみようと思っているんですけど、セミの抜け殻を何度か外に置いて、どのくらいそのままであるかを何年かかけて調べてみるのはどうでしょう? そんなこと知ってる人、世の中にはいないかなと私は思っているので、「こんちゅう館」の横についているセミの抜け殻がこのままいつまであるか、ずっと観察をし続けようと思っています。りなさんもまた何かわかったら教えてもらえるとうれしいです。

りなさん:
はい。

――りなさんは、その秘密基地に抜け殻を何匹くらい置いてたの?

りなさん:
1匹です。

――そっか。先生、もし見つけられたら、2つとか、3つとか?

百野先生:
そうですね。なかなか難しいかもしれないですけど、例えば風とかで飛びにくいところにしっかりついているのがありますが、セミの幼虫の爪ってすごく強いんですよ。引っ掛かったままで何年もあるのを時々見かけるので、そういうものを外してどこかに置くのではなくて、逆にくっついているものをそのまま見ていくのも、おもしろいかなと思いました。

――木にくっついている抜け殻そのものを観察するのも、自由研究になるかもしれませんね。

りなさん:
はい。

清水先生:
地面に落ちたものと木についているものがなくなる早さを比べるとか、場所によってどうなるかとか調べると、もっとおもしろいかもしれない。僕らが興味あるんですけど(笑)。自然に風で落とされるものもきっとあると思うので、雨にかかりやすいところとか、条件を変えてみたりして。

――りなさん、先生方から自由研究のアドバイス、いろいろいただきましたよ。小松先生、何かアイデア、ありますか。

小松先生:
えー、抜け殻……。セミの抜け殻って、種類によって表面が土だらけになっていたり、土がついていなかったりするのがあるんですけれども、土がついているのはニイニイゼミの抜け殻であることが多くて、湿ったところにいるから、土が、泥がつきやすいと一般的に言われているんですけれども、そんなにジメジメしていないようなところの穴から出て来たニイニイゼミも、わりとびっちり泥がついているので、本当にそれだけなのかなと、私はちょっと昔から疑問に思っていますね。

――先生たちもまだ知らない抜け殻の魅力があるみたいですよ、りなちゃん。

りなさん:
ふふふっ。

――やってみる価値がありそうね。

りなさん:
はい。

清水先生:
例えばゴキブリってどうなんでしょう? セミの抜け殻をあげると、食べるのかな? 昆虫の中でもゴキブリってわりといろんなものを食べてくれるじゃないですか。髪の毛も食べるという話もあるので、人間だと消化できないような、同じような長い繊維質の成分になるので……「ゴキブリをおうちで飼ってる?」っていうのは聞きにくいんやけれども(笑)。

――りなさんにおすすめするのは、ちょっとはばかられますけれども(笑)。

清水先生:
自分でやってみようかなと思いました。

――清水先生に興味がビビビッときちゃったみたい。

りなさん:
うふふふ。

――ねぇ。抜け殻って、おもしろいことがいっぱいありそうね。

りなさん:
うん。

――りなさん、自由研究をやったら、また教えてくださいね。

りなさん:
はーい。

――質問くれてありがとうございました。さようなら。

りなさん:
ありがとうございました。さよなら~。

百野先生:
さよなら~。


【放送】
2023/08/04 「子ども科学電話相談」

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