11時台を聴く
22/03/06まで

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かわいかけるくん(小学1年生・東京都)からの質問に、「恐竜」の田中康平先生が答えます。(司会・石井かおるアナウンサー)

【出演者】
田中先生:田中康平先生(筑波大学生命環境系助教)
かけるくん:質問者


――お名前を教えてください。

かけるくん: かけるです。

――かけるくんは、どんなことを聞きたいですか?

かけるくん: あのね。

――はい。

かけるくん: 恐竜についてで、北アメリカの、ララミディア大陸に角竜類はいるのに、アパラチア大陸にはなんで角竜類がいないんですか?

――どうしてそれが気になったんですか?

かけるくん: それは……あのね……アパラチア大陸に、今、見つかっている恐竜って、アパラチオサウルスとクラオサウルスとドリプトサウルスしかいないじゃない。なのに、ララミディア大陸にはすんごいたくさん恐竜がいる。

――それでどうしてかなと思ったんですね。

かけるくん: うん。

――田中先生に聞いてみましょう。かけるくん、とても詳しく調べていますね。お願いします。

田中先生: かけるくん、こんにちはー。
かけるくん: こんにちはー。
田中先生: かけるくん、いや、すごいね。感心しました。たくさん恐竜、勉強しているね。何で勉強してるの?
かけるくん: 恐竜の図鑑とかです。
田中先生: そっか。恐竜の図鑑に出てるんだ。ララミディアっていう大陸とかアパラチア大陸も、よく知ってたね。
かけるくん: うん。
田中先生: もう1回、どこらへんにあるか、ちょっと教えてもらえる? 今の地図だと、この2つの大陸ってどこにあるんだっけ?
かけるくん: 北アメリカ大陸らへん。
田中先生: そうだよね、そのとおりだよね。北アメリカが、恐竜時代の終わり頃、白亜紀後期っていう時代には、2つに分かれてたんだよね。ララミディアっていう西側の大陸と、アパラチアっていう東の大陸、2つあったんだよね。かけるくんが言ってくれたとおり、ララミディア大陸からは、いろんな恐竜が見つかってるんだよね。例えばどんな恐竜が見つかったっけ?
かけるくん: ペンタケラトプスとかティラノサウルスとかトリケラトプスとかナストケラトプスとか……。
田中先生: すごいね、詳しいね、そのとおりです! ねえ。ララミディア大陸って結構細長い大陸だけどさ、いろんな種類の恐竜がいるんだよね。
かけるくん: ずらーって、発見されてる。
田中先生: そうだよね。ずらーっと恐竜が地図にいっぱい出てくるよね。
かけるくん: うん。
田中先生: それでアパラチア大陸のほうは、あんまり見つかってないって言ったっけ?
かけるくん: うん。恐竜が、ちょっとしかいない。
田中先生: あはは。ちょっとしかいない、か。ねえ。これ、なんでだと思う? かけるくん。
かけるくん: あのね、大陸が分断するときに、置いていかれちゃったと思う。
田中先生: すごい、そのとおりです。恐竜ってさ、陸にすんでいるから、海を渡ること、できないよね。
かけるくん: 確かに。
田中先生: ねえ。泳いだり飛んだりすること、できないよね。だから大陸が2つに分かれちゃったら、それぞれの大陸で生きていくしかないよね。
かけるくん: 確かにね。
田中先生: 実際は、実はアパラチア大陸でも、恐竜化石自体はまあまあ見つかってはいるんだって。
かけるくん: そうですね。
田中先生: さっき言ってたけど、例えば何がいるんだっけ?
かけるくん: アパラチオサウルスとクラオサウルスとドリプトサウルス。
田中先生: ああ、そうだよね。種類がぴったり同じ恐竜ではないけど、ティラノサウルスの仲間が両方の大陸にいたりとか、ハドロサウルスの仲間が両方の大陸にいたりはしてるよね。
かけるくん: うん。
田中先生: 同じグループの恐竜がね。でもぴったり同じ恐竜っていうのは見つかってないんだよね。
かけるくん: うん。
田中先生: なぜかっていうと、海によって2つの大陸が分かれているから、恐竜たちが移動できないからということなんだよね。
かけるくん: そう。
田中先生: ただよ。かけるくん!
かけるくん: うん。
田中先生: 実は最近ね、アパラチア大陸から角竜類の歯の化石が見つかりました。
かけるくん: そうなんだ!
田中先生: そうなのよ。
かけるくん: へー。
田中先生: これね、歯が1本しか見つかっていないの。でも見つかったっていうことは、そこにいたっていうことだからね。
かけるくん: ああ!
田中先生: アパラチア大陸にもおそらく角竜類、いたと思います。
かけるくん: 歯が見つかったんだ……。
田中先生: そうなのよ。まだ図鑑にも書いてないかもしれない。歯1本だからさ、なんの恐竜なのか、例えばトリケラトプスなのかペンタケラトプスなのかトロサウルスなのかっていうふうに、細かいところまではわかってないの。
かけるくん: 細かいところ、不明っていう……。
田中先生: なんの恐竜なのか、ずばりこれっていうのがわかってなくて、角竜類の歯の化石だっていうところまでは、わかってるんだね。
かけるくん: はい。
田中先生: 見つかったのが、恐竜時代の本当に終わりぐらいの地層で、これはトリケラトプスが生きていた時代なのよ。だから僕はトリケラトプスの可能性が高いんじゃないかなというふうに思っています。
かけるくん: そうなんだ……。
田中先生: うん。なんで2つに分かれている大陸で、アパラチアからも角竜類の化石が見つかったかっていうと、その研究者によると、恐竜時代の終わり頃になるとその2つの大陸は実はもうくっつき始めていたんじゃないかと考えているようです。だからきっとララミディアにいた角竜類が、アパラチアのほうに移動してったっていうことが考えられます。わかる?
かけるくん: はい。
田中先生: ただやっぱりね、アパラチア大陸っていうのはまだまだ研究が進んでいなくて、しかも化石がララミディア大陸に比べるとあんまり恐竜化石が見つかっていない大陸なのね。だからこれから研究していくともっと詳しくわかると思うんだけど、かけるくん、将来、アパラチア大陸に行ってトリケラトプスを見つけることができれば、両方の大陸にいた最初の恐竜っていうのが明らかになります。
かけるくん: はっ……。
田中先生: かけるくんが証明できます、この仮説を。いい?
かけるくん: ……そうなんだ……。
田中先生: そうなの。ぜひ、アパラチア大陸側、北アメリカでいうとちょっと東側ね。その大陸で、角竜類の化石、トリケラトプスの化石をぜひ見つけてください。
かけるくん: あと、僕もこの前、学校の校庭で恐竜の化石、見つけたことある。
田中先生: あっ、ほんと? そうなの? 学校の校庭で?
かけるくん: うん。
田中先生: それ、見たいなあ、どんな化石か。
かけるくん: 鉄棒の近くに落ちてた。
田中先生: 鉄棒の近くに落ちてた? すごいね! ちょっとそれ、また機会があったら見せて、写真でもいいから。
かけるくん: うん。

――恐竜の化石って、どうしてわかったんですか?

かけるくん: あのね、もしかしたら恐竜じゃないのかもしれないけど、なんの化石かはあんまりよくわかりません。
田中先生: でも、かけるくんは恐竜の化石じゃないかと思ったんだよね?
かけるくん: うん。
田中先生: それはすごいね。東京都ってまだ恐竜化石が見つかってないからね。ぜひちょっと、詳しく見てみたいな。
かけるくん: 大発見になるかも。
田中先生: うん。違ったとしても、それはそうやって「これじゃないかな?」って思って見つけていくことは、とっても大事なことだからね。
かけるくん: うん。
田中先生: いいよ! その意気でどんどんいろんな化石を将来見つけていこうね。
かけるくん: うん。

――かけるくんは将来、何になりたいんですか?

かけるくん: えーっと、古生物学者で、恐竜を研究したい。
田中先生: すごいね、すばらしい。ぜひ筑波大学へ(笑)。

――そのことばが聞きたかったんですね、田中先生(笑)。

田中先生: でもほんとに、ものすごく詳しいよね、かけるくん。

――本当に小学1年生、だよね……?

田中先生: はっははは。
かけるくん: そうだよ。

――中学1年生じゃないよね?

田中先生: 大学1年生じゃないよね?
かけるくん: うん。

――見つけた化石、調べてみるといいですね。

田中先生: 東京で恐竜化石を見つけるの、ものすごく難しいから、そう簡単にはいかないけど、頑張ってね。
かけるくん: うん!

――頑張ってください! そしてまたわからないことが出てきたら質問してくださいね。その化石がなんの化石だったのか、わかったら教えてくださいね。

かけるくん: はい。

――きょうはどうもありがとうございました。

かけるくん: ありがとうございました。

――さよなら~。

かけるくん: さよなら~。
田中先生: さよなら~。

【放送】
2022/01/09 子ども科学電話相談 「恐竜」 田中康平先生(筑波大学生命環境系助教)

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