午後2時台を聴く
23/09/05まで
コナモンとは、穀類や豆類を粉にして調理した食べ物のこと。今回は、日本コナモン協会会長の熊谷真菜(くまがい・まな)さんに、夏バテに効果あるコナモン料理や、ご当地コナモンについて教えていただきました。(聞き手:武内陶子パーソナリティー)
【出演者】
熊谷真菜さん(食文化研究家、一般社団法人日本コナモン協会会長)
<プロフィール>
1961年、兵庫県出身。1993年、研究書『たこやき』でデビュー。2003年5月7日(コナモンの日)に「日本コナモン協会」を設立し、コナモンの普及活動に尽力。ご当地グルメイベントの相談役としても活躍中。著書多数。
――熊谷さんとコナモンとの出会いは?
熊谷:
大学の卒論テーマがたこ焼きだったんです。当時はインターネットもなく、調べるのに苦労しました。
――どうしてたこ焼きだったのですか?
熊谷:
子どもの頃に食べた明石焼きとたこ焼きの違いが気になって、大学で食文化としてたこ焼きについて研究し、たこ焼きの正しい歴史を残したいと思ったんです。
夏バテ解消! コナモンレシピ
卵がふんわり 夏野菜 のどごし焼きそば
【材料(1人前)】
焼そば麺・・・1玉(150g)
オクラ・・・4本
長芋・・・50g、
ナス・・・1/2本
豚バラ肉(薄切り)・・・50g
卵・・・2個
サラダ油・・・適量
塩、コショウ・・・各少々
だし・・・大さじ2
焼きそばソース・・・大さじ4
【作り方】
・オクラは斜め切りで半分に。長芋は皮をむいて半月切り。ナスは乱切り。
・5cmほどに切った豚肉を、塩、コショウで炒め、焼き目がついたら麺とナスを入れ、サラダ油を少々加え1分ほど焼く。
・麺と豚肉を絡ませたら、オクラと長芋を加え、だしを入れて1分焼く。
・全体を混ぜ合わせながら焼きそばソースを入れ、全体にからまったら器に盛り、半熟状のスクランブルエッグを焼きそばの上にのせて完成。
熊谷:
卵が麺にからみ、のどごしもよく、マイルドな味が楽しめますよ。麺を食べれば麺益力(免疫力)がアップしますよ(笑)。
熊谷さんオススメ! ご当地コナモン
フライ(埼玉県)
熊谷:
行田市など北埼玉地方に伝わる「フライ」は、揚げ物ではなく焼き物です。小麦粉を水で溶いた生地を焼いて、野菜や肉などの具材を入れたものです。持ち運びが便利なうえ、腹持ちがよいこともあって、昭和初期に足袋工場で働く人たちのあいだで大ヒットしたそうです。現在でも行田市内の20店以上の飲食店で提供されています。
名古屋式お好み焼き(愛知県)
熊谷:
生地を鉄板に流して丸く焼き、その上にキャベツや肉を乗せます。これだけだと広島風の作り方ですが、ひっくり返す前に追加で生地をかけて返します。こうすることで具の隙間に生地が流れ込み、まるで関西風の混ぜ焼きのようにふわふわした食感になります。広島風の作り方をしながらも関西風の味がするというハイブリッドお好み焼きです。さめてもおいしいですよ。
洋食焼き(大阪府)
熊谷:
小麦粉を水で溶いた生地に、お好みの肉や魚介類を入れて鉄板で焼き、上にドロっとした甘口のソースを塗り、お好みでかつお節、青のり、マヨネーズをかけて食べます。情報がない時代、洋食に憧れて誕生したコナモン料理です。
――今後の予定は?
熊谷:
全国14か所で「鉄板会議」を開催します。今年のテーマは「焼きそば」です。また、食文化の継承って難しいので、年表にまとめたりしています。みなさんからのコナモン情報もお待ちしています。よろしくお願いします。
【放送】
2023/08/29 「ごごカフェ」
午後2時台を聴く
23/09/05まで