知られざるサメの世界!

23/08/11まで

ごごカフェ

放送日:2023/08/04

#いきもの

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4億年前から地球に生息し、世界中に500種類以上いるといわれているサメ。今回はシャークジャーナリストの沼口麻子(ぬまぐち・あさこ)さんに、サメの生態や特徴、サメを鑑賞できる水族館など、サメについてたっぷりうかがいました。(聞き手:吾妻謙パーソナリティー)

【出演者】
沼口麻子さん(シャークジャーナリスト)


<プロフィール>
1980年⽣まれ。東海⼤学海洋学部卒業、同⼤学大学院海洋学研究科⽔産学専攻修⼠課程修了。在学中は⼩笠原諸島周辺海域でサメの調査を⾏う。現在はシャークジャーナリストとして世界中のサメを取材し魅⼒を発信中。著書多数。


――シャークジャーナリストとは?

沼口:
10年前からシャークジャーナリストと名乗って仕事をしています。サメ好きの方が集まるイベントの企画や、子ども向けのサメの解剖教室や標本作りの実習講座、専門学校でサメに特化した授業もやっています。

――サメに興味をもったきっかけは?

沼口:
小さいころから生き物全般が好きでした。中学生のころはピラニアを飼育していました。生き物関係の職業に就きたいと思い、東海大学の海洋学部で学びました。海の生き物に触れ合ったり、講義を受けたりしていく中で、自分よりも大きい生き物を対象に研究がやりたいと思っていました。ある日『サメ・ウォッチング』という本を見つけ、多種多様なサメがいることを知りました。本にはサメの研究はまだまだ発展途上とも書かれていたので、サメを研究テーマにしようと考えました。

――サメというと映画の怖いイメージがありますよね。

沼口:
“人食いザメ”というイメージは人間が勝手に抱いている誤解で、好んで人を食べることはありません。サメが人に襲われるケースは、サーフィンでパドリングをする姿が、好物のウミガメやアザラシに見えるからだと考えられます。

――どのくらいの種類のサメがいるのですか?

沼口:
世界最大を誇るジンベエザメから、手のひらサイズのツラナガコビトザメまで、世界には560種類、日本付近にもおよそ120種類といわれています。

ようこそサメの世界へ

沼口:
ジンベエザメは、世界中の温帯域に生息しています。体は大きいが性格はとても温厚です。日本近海には、初夏から秋にかけて回遊します。大きな灰色がかった体の表面には格子模様と白色の斑点があり、和服の甚平(じんべい)を想像させることから名前の由来になったとされ、成長すると最大で10~12m、さらに大きくなると考えられています。

ジンベエザメは、卵を産むサメといわれていましたが、1995年に水揚げされた10mを超すメスのお腹から307尾の子ザメが確認されたことから「卵生」ではなく「胎生」と判明されたんです。

沼口:
ウバザメは、魚類ではジンベエザメに次ぐ世界第2位の大きさで、ホホジロザメに間違えられることもあります。世界中の水温が低い海域に生息しています。日本近海にも出没しますが、生きたウバザメを見られるのはとても貴重です。

沼口:
メガマウスザメは、40年前には認識されていなかった新種の巨大ザメで、世界中の温帯域、台湾・日本で確認されることが多いです。平均5mほどの大きさで、オタマジャクシのように丸みを帯びた頭に、大きな口を持っています。口はビッグサイズですが、荒々しく魚を襲うタイプではなく、海中に漂うプランクトンを捕食しています。

沼口:
全長が50㎝程度のフジクジラは、日本全域の深海に生息しています。 “発光するサメ” とも呼ばれていますが、発光の役割や仕組みなどはいまだ解明されていません。

――夏休みということで、沼口さんオススメの水族館を教えてください。

【アクアワールド茨城県大洗水族館】

サメの飼育種類数が日本で一番多い水族館で、シロワニ、クロヘリメジロザメ、ナースシャーク、レモンザメなど、およそ50種を観察できます。また、巨大なウバザメのはく製も展示されています。

【沖縄美ら海水族館】

成熟したジンベエザメ(オス)が展示されている唯一の水族館です。巨大な水槽で見るジンベエザメの遊泳は感動的です。また豊富な資料が展示されている「サメ博士の部屋」もあります。

――沼口さんが食べておいしかったサメは?

沼口:
私が好きなのは「もうかの星」ですね。
もうかの星は、新鮮なモウカザメ(ネズミザメ)の心臓をお刺身にしたものです。

沼口:
内陸の栃木県でもこのネズミザメを食べる文化があって、切り身が「モロ」という名前で流通され、学校給食や定食屋さんでは「モロフライ」が提供されています。また、青森のサメの加工場で、アブラツノザメの煮つけを食べました。この加工場の会社ではサメを頭から尻尾まで無駄なく利用していて、サメへの強い愛情を感じました。

サメを再び!

沼口:
近年、サメがすごい速さで姿を消しているんです。アメリカの保護団体は、いくつかの水族館とタッグを組み「リ・シャーク(サメを再び)」という団体を立ち上げました。

――サメが減っている原因は?

沼口:
水温上昇などさまざまな要因があるといわれていますが、人間も原因の1つと考えられています。このままのペースで乱獲し続けると絶滅に向かうサメも出てきてしまいます。海の生態系がバランスを失えば、人間の暮らしにも影響があるでしょう。私たちは、サメをはじめ多様な生物たちとの共生関係を真剣に考えるステージにきています。

――これから沼口さんはどのような活動をされていきますか?

沼口:
いま、宮城県にサメを学びたい人がいつでも訪れることができる学習施設をつくっています。

――それは楽しみですね。きょうは貴重なお話をありがとうございました。


【放送】
2023/08/04 「ごごカフェ」

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