ヒカシュー 巻上公一の世界 口琴(こうきん)とホーメイも!

23/07/10まで
ごごカフェ
放送日:2023/07/03
#インタビュー#音楽
午後2時台を聴く
23/07/10まで
巻上公一さんがリーダーを務めるバンド「ヒカシュー」は結成45周年。自分達のやりたい音楽を追求し続けた45年間の軌跡をうかがいました。また、喉歌(のどうた)のホーメイ、口琴の演奏もしていただきました。(聞き手:武内陶子 パーソナリティー)
【出演者】
巻上公一さん(ミュージシャン)
<プロフィール>
1956年、静岡県熱海市出身。高校在学中に劇団「東京キッドブラザーズ」のオーディションを受け、ロックミュージカルのアメリカ、イギリス公演に参加。1978年、バンド「ヒカシュー」を結成。2020年、詩集『至高の妄想』で第1回大岡信賞を受賞。ロシア・トゥヴァ共和国の喉歌・ホーメイの日本の第一人者でもある。
――結成当時のヒカシューはテクノバンドだったんですね?
巻上:
1976年から劇団をやっていて、劇中で使用する音楽を作っていたメンバーと結成したんです。劇団がバンドになっちゃった感じです。テクノポップをやるつもりではなく、リズムボックスを使用した即興音楽のグループでした。当時のテクノブームと相まって、テクノグループと思われていましたね。僕たちはニューウエーブバンドだったんだけど。
――詩集では、大岡信賞を受賞されたんですね。
巻上:
ヒカシュー40周年の時にまとめた詩集で受賞しました。
――詩は昔から書いていたんですか?
巻上:
詩は小学生のころから書いていて、中学生になってから本格的に書きはじめました。
――独特な詩ですよね。
巻上:
具体性に乏しいとかも言われましたが、それが僕のスタイルなんです。
――こんな朗読あるんだ! 声に出すと心にダイレクトに響きますね。
ホーメイ&口琴
――巻上さんは、ボイスパフォーマーとしても活躍されていて、ホーメイと呼ばれるボイスパフォーマンスもされていますよね。ホーメイというのはどのようなものですか?
巻上:
ロシア・トゥヴァ共和国に伝わる喉歌(のどうた)です。やってみましょう。
――なんともいえないビヨヨヨ~ンといった感じの響きの歌、どうやって声を出しているんですか?
巻上:
のどの奥で母音を発音して、さらに、その声をのどの奥で変化させるんです。
――ホーメイとの出会いは?
巻上:
1994年に山梨で行われたイベント「アートキャンプ白州94’」でトゥヴァ共和国のホーメイ歌手の歌を聴いて感激し、教えてほしいとお願いしました。顔が似ているから、自分もできるような気がしたんです(笑)。
――口琴の普及にもつとめられていますね。
巻上:
口琴は栓抜きみたいな形の楽器です。口にくわえて、指で細い弁をはじいて振動させ、発生した小さな音を口の中で共鳴させます。原始的な楽器ですが、高度な技術が必要なんです。
- ※ 巻上さんの口琴テクニックは「聴き逃し」で!!!
――レコーディングはどうやっているの?
巻上:
即興を大事にしているので「せーの!」でやる感じですね。ヒカシューのメンバーは、みんなすごいミュージシャンだから、即興でも安心してレコーディングできます。
――海外でもコンサートをされていますね。
巻上:
ニューヨークとモスクワが特に好きなんですが、いろんなところに行っています。海外でやるのは楽しいですよ。向こうのミュージシャンやプロデューサーに音源を送って「一緒にやりましょう!」と声をかけて呼んでいただいたり、僕もいいなと思うミュージシャンがいたら、日本でのライブを企画したりしています。
――45周年で全国ツアーも始まっているんですよね。
巻上:
先月は九州を回ってきました。8月には東京で記念ライブをやります。ぜひヒカシューに会いに来てください。
【放送】
2023/07/03 「ごごカフェ」
午後2時台を聴く
23/07/10まで