師匠直伝! サウナの楽しみ方

23/06/29まで

ごごカフェ

放送日:2023/06/22

#インタビュー#カルチャー#ワールド

午後2時台を聴く
23/06/29まで

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最近のサウナブーム。おじさんのイメージが強かったサウナ。今では、老若男女すべての人たちが楽しむようになりました。今回はプロサウナーの秋山大輔さんをお迎えして、サウナの魅力や楽しみ方をうかがいました。(聞き手:武内陶子パーソナリティー)

【出演者】
秋山大輔さん(プロサウナー)


<プロフィール>
1978年、東京都生まれ。イベントを中心とするブランディングプロモーション会社を経営。20代からサウナに開眼。国内外のサウナを経験して、サウナ専門ブランドを立ち上げ、サウナ関連のプロジェクトを仕掛ける。全国各地のサウナのプロデュースやメディア活動を通じ、「サウナ師匠」として、サウナのために活躍中。


――サウナ師匠はどのくらいサウナに入るのですか?

秋山:
1日に何度もサウナに入ることもあるので1年に500回は入っています。今朝も入ってきました! 海外では1日に5~10か所くらいまわりました。

――最近よく聞く「サウナでととのう」というのはどういうことなのですか?

秋山:
日常生活で疲れた状態は、パソコンに例えると、ウィンドウがいくつも開いていて、いろいろなものが溜まっているようなものです。それを再起動させ、スッキリとした状態が「ととのっている」。つまり、スッキリ、リフレッシュできて、五感が研ぎ澄まされている状態を表現しています。

――秋山さんは、どんな時に「ととのってるなぁ」と感じますか?

秋山:
私の場合は、サウナに入った後に、料理をおいしく食べられたり、服の素材の柔らかさを肌で感じられたり、モノの本質が見極められる気がする時です。おいしいものを食べる前には必ずサウナに入るようにしています。

――秋山さんが設立された「日本サウナ学会」は、どのような活動をしているのですか?

秋山:
「日本サウナ学会」は、サウナの健康効果や作用を科学的根拠や数値にもとづいてきちんと説明しようと、大学の先生や研究機関と連携して立ち上げました。サウナを単純な流行で終わらせないために、エビデンスをハッキリさせる必要があると思ったんです。汗をかくから「ととのう」と思っている方もいますが、その後の水風呂とのセットが大切なんです。温冷交代浴ですから自律神経がととのいます。

――秋山さんとサウナとの出会いは?

秋山:
高校の部活帰りにスポーツジムのサウナを体験したのがきっかけです。社会人になって自律神経のバランスを崩した時に救ってくれたのがサウナでした。自律神経がととのい、メンタルが充実し、順調に仕事ができるようになりました。

  • 持病がある方などは医師と相談してください。
    効果には個人差があります。サウナでは、こまめに水分補給をしてください。

世界のサウナ事情

――サウナ発祥の地はフィンランドですよね?

秋山:
日本に多くあるサウナはドライサウナと呼ばれ、100度近くに熱せられた空間の中に入って汗をかきますが。フィンランドのサウナ(ロウリュ)は蒸気浴スタイルなので、そこまで熱くないんです。蒸気浴なので呼吸もしやすくウエット&マイルドなので、普通に会話も楽しめます。フィンランドの家には、ほぼサウナがあり、子どもも含めてペットもいっしょに入ります。

――子どもの頃から親しんでいるとサウナに対する感覚は日本とは違いますね。

秋山:
デートでサウナに入ることも当たり前で、女子会の場所にもなってます。1200人が入れるサウナにも行きました。また、フィンランドでは自宅のサウナに招待することが、最高のもてなしという文化があるんです。

――他の国ではどうですか?

秋山:
サウナは、各国の文化によって形を変えています。フィンランドでは静かに入りますが、ドイツではエンターテインメントの場として定着しました。韓国には「チムジルバン」と呼ばれるサウナがあり、ロシアにも「バーニャ」と呼ばれるサウナがあります。世界的に見れば、日本のお風呂のようにお湯を張るスタイルよりも、サウナ文化の国の方が多いです。

サウナの種類

――ドライサウナやロウリュのほかにどのようなサウナがあるのですか?

秋山:
ボイラーで蒸気を発生させ、噴霧することで室温や湿度を上げていく「スチームサウナ」があります。湿度は約80~100%にもなりますが、室温は約40~60度とそこまで高くないので息苦しさは感じにくいです。長くゆっくり入りたい人にオススメです。スチームサウナより、さらに細かい霧状の蒸気が充満するのが「ミストサウナ」。体に塩を塗って入る「塩サウナ」は、発汗すると塩が溶け、それを全身に伸ばします。マッサージを兼ねて行えば健康にも美容にも効果があるといわれています。

――塩サウナは初めて知りました。

秋山:
「体を温めて汗をかく」「水風呂に入る」「休憩をする」このプラスとマイナスがあってフレッシュな状態になります。フレッシュな状態は、パワーアップするのではなく、心身ともに0(ゼロ)にするという感覚です。

――プロサウナーとしてのこだわりもあるそうですね。

秋山:
サウナの靴箱やロッカーなどは必ず37(サウナ)番を使いますね。ちなみに車のナンバープレートも37です(笑)。

未来のサウナ

――注目されているサウナがあるそうですね。

秋山:
アウトドアブームでテント型サウナが注目されています。フィンランドの家庭では庭にサウナ小屋をつくることが多く、水風呂の代わりに、積もった雪の中に入ったりしています。アウトドアでお風呂をつくるのは大変ですが、テントの中にサウナストーブを置くだけなので簡単に楽しめます。サウナストーブも手に入りやすくなりました。テントサウナOKのキャンプ場も増えています。

――今後、サウナをどう広めていきますか?

秋山:
日本のサウナは熱い部屋の中で完結するというイメージで、一緒に楽しむ景色がないと思っていたので、海の家や野球場、ゴルフ場のサウナもプロデュースしています。

――北海道にできた新球場のサウナに秋山さんも関わっているんですよね。

秋山:
道具やファッションをオシャレにしたり、バーとサウナ、サウナで町おこしなど、サウナと他のエンターテインメントを結びつけて盛り上げることができればと考えています。

――私も、ととのいたくなりました。サウナ師匠の弟子にしてください。ありがとうございました。

秋山:
サウナラ~


【放送】
2023/06/22 「ごごカフェ」

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