【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2022年10月2日(日)放送の<DJ日本史>は、シリーズ企画『ふるさとを救った人々』第1回。
荒れ果てた不毛の地を豊かなふるさとに生まれ変わらせた郷土の偉人たち。彼らはどうやって郷土をよみがえらせたのか? 民衆のために力を尽くした彼らの姿に迫りました。


江戸時代の初め、武士でありながら農民の立場に立ってとんでもない政治の不正を告発した九州・天草の代官、鈴木重成(すずき・しげなり)
彼が赴任した天草は、キリシタンの天草四郎をリーダーにして農民たちが蜂起した島原・天草一揆(島原の乱)の影響で人口が4分の1にまで減ってしまい、田畑は荒れ放題という有様でした。
重成は、他の地域から農民を移住させ復興に努めましたが、村々の苦しい状況は一向に改善されません。

貧困の原因はどこにあるのか?
調査によってわかったのは、とんでもない政治の不正。
これを知った鈴木重成は、命がけで思い切った行動に出たのです。


調査を重ねた鈴木重成、人々を苦しめる重大な原因に気づきます。
それは、不当な年貢の取り立て。

以前の領主は、天草の石高を4万2000石と幕府に報告していました。
ところが実際の石高はその半分以下、2万石程度。
前の領主は、自分の実力を大きく見せるために石高を実際よりも多く報告していたのです。
ところがこれだと、農民の方は大変。
石高にもとづいて年貢が取り立てられますから、とんでもなく高い年貢を納めなければならなかったのです。

そこで鈴木重成、年貢を半分に減らすよう、幕府の上役に訴えます。
しかし上役は、渋るばかり。幕府に入る税収が減ってしまうからです。
それでも重成は、疎んじられることを覚悟の上で、さらに申し立て。
上役に嫌われてもいいから、領民を救いたい。そう思ったのですね。
ところが、状況は一向に変わりません。

そんなある日、驚くことが起こります。
鈴木重成が突如、この世を去ったのです。
その死因、記録の上では病死となっていますが、抗議のための自害だった、とも言われています。

その必死の思いが届いたのでしょうか。
重成の死後、天草の代官はその息子に引き継がれ、ようやく重成の願いは聞き入れられることになったのでした。

DJ日本史「ふるさとを救った人々①」②