【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2024年4月28日(日)放送の<DJ日本史>、テーマは「あの偉人のナイスバディ」。
誰もがその名を知る歴史上の偉人も、一人で大きな物事は成し遂げられません。いつも寄り添いともに動いてくれる相棒に支えられてはじめて英雄が輝くこともありました。友であり、仲間であり、同士でもあった、一心同体のナイスバディ。その存在の大きさとは?

ご紹介するのは明治維新の立役者の一人、西郷隆盛(さいごうたかもり)のバディです。

西郷隆盛は明治政府に抵抗して西南戦争で亡くなりますが、その最期の時まで肌身離さず持っていた1通の手紙があります。
この手紙の差出人こそ、西郷にとって生涯忘れられないバディ・橋本左内(はしもとさない)
橋本左内は西郷にとって、どんな存在であり続けたのでしょうか?


二人が初めて出会ったのは1855年のこと。この席で西郷は衝撃を受けることになりました。

当時橋本左内は21歳、西郷は28歳。
当初、西郷は左内に対してけんもほろろ、冷たい態度で応じます。左内は自分より7歳年下の若造。その上、外見はひょろっとしていかにもひ弱そう。そんな左内からいくら政治について意見を求められても、西郷はとりあいません。
「おいは毎日、相撲をとっておるだけじゃ。何もしとらん」

ところが、です。いざ橋本左内が日本の進むべき道を語り始めるや、西郷はびっくり!
左内は、有力な大名が力を合わせて政治を行い、それを身分問わず能力ある官僚が支えるという当時としては先進的な仕組みを構想した人物。そんな左内に西郷はずばぬけた才覚を感じ、圧倒されてしまいます。
弱々しい若造に見えた青年が一転、西郷の目にまぶしく、輝いて見えました。

この出会いをきっかけに、西郷と橋本左内は激動の時代を共に奔走。
理想の政治体制を実現するため、幕府の14代将軍に一橋慶喜(ひとつばしよしのぶ)を担ぎ出そうとまっしぐらに進んでいくことになります。
しかしこのもくろみは失敗、結局新しい将軍には大老・井伊直弼(いいなおすけ)が推す徳川家茂(とくがわいえもち)がつき、一橋慶喜を推薦した人々は次々に粛清されます。
西郷は失脚、橋本左内は26の若さで処刑されてしまいました。

ちなみに、西郷が死ぬときまで手放さなかった左内の手紙は、共に慶喜を将軍にしようと活動したときのもの。その中身は「慶喜公について書いた冊子がほぼ出来ましたので、使いの人に託します」という、きわめて事務的な内容です。

ですがこの手紙、西郷にとってはかけがえのないものとなりました。
キラキラと輝く橋本左内の記憶を、西郷はいつまでもとどめておきたかったのでしょうね。

DJ日本史「あの偉人のナイスバディ」①

DJ日本史「あの偉人のナイスバディ」③