【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2023年9月3日(日)放送の<DJ日本史>、テーマは『大きな敵に勝つ極意』。歴史上には、小さな勢力が圧倒的に大きな勢力を打ち負かすことがありました。強大な敵を前に、彼らはどんな心構えで戦いに臨んだのか? どのような策を講じたのか? 大きな敵に勝つ秘けつを歴史から探っていきました。

なんと、30倍近い大軍と戦って勝利した戦国武将がいます。

豊臣秀吉が朝鮮半島に出兵した「慶長の役」でのこと。日本側の重要拠点だった朝鮮半島南の地・釜山(プサン)に向かって、突如敵の大軍が押し寄せてきたことがありました。このとき、日本側の主だった武将は別の戦場に向かっていて釜山はガラ空きの状態。
そんな中、明の軍勢2万2000をわずか800の兵で食い止めた武将が立花宗茂(たちばな・むねしげ)でした。
自軍をはるかに上回る敵の大軍を相手に、宗茂はどうやって勝つことができたのでしょうか?


立花宗茂の1つ目の策は、兵が少ないことを隠し通すことでした。
まず、早朝に霧にまぎれて敵に近づき奇襲攻撃。不意をついて、逃げる敵をどんどん追っていきました。
このとき家臣は、少ない人数で深追いすれば返り討ちにあってしまうと忠告しますが、立花宗茂は言います。
「ここで追わねば、兵が少ないことを敵に感づかれてしまう」
こうして弱点を見破られることなく奇襲は成功。敵兵の一部を生け捕りにもしました。

すると立花宗茂、今度は2つ目の策を講じます。なんと生け捕りにした兵の縄をとき、敵に返したのです。
こちらの実状を知った捕虜が敵のところへ戻っていけば、兵が少ないことが敵にバレてしまいます。にもかかわらず、なぜこんなことをしたのか? もちろん、宗茂には考えがありました。

戻っていった捕虜は、日本側の兵が少ないことを報告。すると敵は、意気揚々と攻めかかってきました。
実はこれこそ、立花宗茂の思うつぼ。
あらかじめ5か所に潜ませておいた兵で隙をついて一斉攻撃。またもや勝利を収め、敵を撃退したのです。

DJ日本史「大きな敵に勝つ極意」①

DJ日本史「大きな敵に勝つ極意」③