誰も銀河系の外に出たことがないのに、なぜ銀河系の形が分かるの?

質問者そういちろうくん

放送日2020年4月3日(金)

ざっくり言うと
たかだそういちろうくん(小学5年生・北海道)からの質問に「天文・宇宙」の国司真先生が答えます
約200年前、英国の天文学者が望遠鏡で全ての星を観測、明るさの違いで距離を求めて全体の形をつかんだ
現在では電波望遠鏡などでも観測が進んで、直径や回転の速度まで分かっている

テーマ

天文・宇宙 国司真先生

放送を聴く
2020年4月3日(金)放送より

記事を読む

放送日時:2020年4月3日(金)午後0時40分ごろ~午後0時45分ごろ

江崎アナ:江崎史恵アナウンサー
国司先生:国司真先生(跡見学園女子大学兼任講師)
そういちろうくん:質問者


江崎アナ

江崎アナ:
お名前教えてください。

そういちろうくん:
そういちろうです。

江崎アナ:
どんな質問ですか?

そういちろうくん:
銀河系の外に行って写真を撮った人が誰もいないのに、なぜ銀河系の形が分かるのか、です。

江崎アナ:
国司先生、お願いします。

国司先生

国司先生:
そういちろうくん、こんにちは。

そういちろうくん:
こんにちは。

国司先生:
このごろ銀河系のことを「天の川銀河」と呼ぶこともあるんです。そういちろうくんは、天の川は見たことあるかな?

そういちろうくん:
いいえ、ありません。

国司先生: あっ、そーかぁ。夏休みでもいいからぜひ、見て欲しいなぁ。
天の川っていうのは、銀河系を内側から見たようすで、だから天の川銀河っていうことにもなるんだけれども、太陽のように自分で光る恒星もあれば、その周りを回る惑星もあって、その数は何千億とあるんです。
「銀河系の形が分かる」ということは、そういちろうくん、図鑑か何かで見たのかな?
そういちろうくん: はい。
国司先生: 渦巻き状で、シンバルをふたつ合わせたような形だよね。形を解き明かそうとした天文学者は、これまでたくさんいたんだけれども、今から200年くらい前、イギリスの天文学者のウィリアム・ハーシェルという方は、望遠鏡で星を全部数えたの。
そういちろうくん: えっ?
国司先生: 天の川は雲のようにも見えるけれども、実はたくさんの星の集まりです。「どこから流れてどこへ流れるのか」って疑問がよくあるんですけど、くるーっと輪を閉じて元に戻るんです。星空を1周してるの。ということは、暗い星は遠いところ、明るい星は近いところと仮定して分布を調べると、宇宙全体の形が分かってくるんです。
そういちろうくん: へぇ……。
国司先生: ウィリアム・ハーシェルは自分で作った望遠鏡で、天の川銀河の形を観測して調べたんだね。
そういちろうくん: んんん……。
国司先生: 現代では、目で見ることのできない電波も電波望遠鏡を使って調べたりして、直径が光の速さで10万年かかるというおよそ10万光年であることや、中心にはブラックホールがあって、わたしたちの太陽系はそこから2万6000光年くらい離れた端っこにあってブラックホールを中心にして回転していること、そのスピードは秒速240キロくらいであることも分かっています。
そういちろうくん: えっ、えーっ……。
国司先生: 1周するのには2億年から3億年かかるんだって。
そういちろうくん: えーーーーっ……。
国司先生: そんなこともね、分かってるの。ぜひ銀河系のこと、調べてみてください。
そういちろうくん: はい……。
江崎アナ: 200年くらい前に根気強く星を数えた人がいたから、ということになりますか?
国司先生: ウィリアム・ハーシェルという人は、もともと音楽家なんです。望遠鏡を自分で作って天文学に功績を残したという、たいへんすばらしい方です。
江崎アナ: そういちろうくん、どうですか?
そういちろうくん: いやあ、もう、1周するのにそんなに時間がかかるんだって、めっちゃ、驚いてます。
国司先生: 3億年だからねぇ。
そういちろうくん: はい……。
江崎アナ: ふだん星を見たりするんですか?
そういちろうくん: 犬の散歩しながらオリオン座とかよく見ます。
国司先生: 今ちょうど見えるね。きのうはそのちょっと上に月が見えてたな。月明かりのない日は北海道だと天の川が見られますので、観察してみてください。
そういちろうくん: はい。
江崎アナ: どうもありがとうございました。さよなら~。
そういちろうくん: ありがとうございました。さよなら。

放送を聴く
2020年4月3日(金)放送より

関連

新着