カメは甲羅を脱いだらどうなるの?

質問者かすみさん

放送日2020年3月22日(日)

ざっくり言うと
ごみかすみさん(5歳・滋賀県)からの質問に「動物」の成島悦雄先生が答えます
わたしは「はだか」になると思う
甲羅は人間の皮膚と同じで、脱ぐことはできません

テーマ

動物 成島悦雄先生

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2020年3月22日(日)放送より

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放送日時:2020年3月22日(日)午後0時54分ごろ~午後1時18分ごろ

山本アナ:山本志保アナウンサー
成島先生:成島悦雄先生(日本動物園水族館協会専務理事)
野矢先生:野矢茂樹先生(立正大学教授)
かすみさん:質問者


山本アナ: お名前教えてください。
かすみさん: かすみです。
山本アナ: かすみさんの聞きたいこと、教えてください。
かすみさん: カメは甲羅を脱いだらどうなるの?
山本アナ: おー。かすみさんは、どうなると思いますか?
かすみさん: はだか、になると思う。
山本アナ: はだか! そうね、そうね。聞いてみましょう。成島先生、どうなるんでしょう。
成島先生: かすみさん、こんにちは。
かすみさん: こんにちは。
成島先生: かすみさんはカメを飼ったこと、ありますか?
かすみさん: あるー。
成島先生: おー。何ガメだった?
かすみさん: 何だっけ……。
成島先生: クサガメ? イシガメ? ミドリガメ?
かすみさん: ミドリガメ。
成島先生: あー、そうか。ミドリガメは頭と前足と後ろ足と尻尾は外に出てるけども、体は甲羅で囲まれてますよね。
かすみさん: うん。
成島先生: それが普通の姿で、何かこわいことがあると、足も尻尾も頭も縮めて全部甲羅の中に隠しちゃうでしょ。
かすみさん: うん。
成島先生: 甲羅を触ったこと、ありますか?
かすみさん: あるー。
成島先生: どうだった?
かすみさん: ちょっとだけかたかった。
成島先生: うん、かたいよね。だから、カメを食べたいって他の動物がやって来ても、甲羅の中に体を隠しちゃえば諦めて食べないでしょ。甲羅には、自分をやっつけよう、食べようと思ってやって来る他の動物から自分を守る役目があるんだね。でもかたいから、人間と違って自由に動けないじゃない? あっち行ったりこっち行ったりするのがなかなか難しくて、屈伸運動なんかできないよね。
かすみさんは、カメが甲羅を脱いだらどうなると思う? あ、さっき「はだか」って言ってたね。ごめんね、もう1回聞いちゃった……。じゃあさ、かすみさん。
かすみさん: なぁにー?
成島先生: んふふ。カメはさ、甲羅を脱ぐことはできると思う? 僕たちはお洋服を着てるでしょう。毎朝着替えて、夜寝るときはパジャマを着たりしてるでしょう。カメは同じようなことをするかな?
かすみさん: うん。
成島先生: やる? 夜寝るときに甲羅を脱いでパジャマ着るかな?
かすみさん: う~ん……、分からん。
成島先生: カメはね、甲羅を脱ぐことができないんだよ。僕たちは、体の表面が皮膚っていうものでおおわれているのは知ってますか?
かすみさん: うん。
成島先生: かすみさんの手は皮膚でおおわれてるでしょ。足も、おなかも、背中も、皮膚でおおわれてるでしょう?
かすみさん: うん。
成島先生: カメの甲羅は、おなかの皮膚が特別に変化してかたくなったものなんだよ。
かすみさん: ふぅ~ん。
成島先生: 背中もそう。だから脱ぐことができないの。僕たちが皮膚を脱ぐことができないのと同じで、カメも甲羅を脱ぐことができないのよ。むりやり脱ごうとすると、首のところにハサミ入れて、チョキチョキ切って中を出さなきゃなんないわけ。そうすると中に入っている腸とか肺とか……、分かるかな?
かすみさん: 分かるー。
成島先生: あー、よかった。そういうのが外に出てきちゃうわけ。そうすると、ばい菌もいるし、空気の中だと乾いて生きていけなくなっちゃう。皮膚でおおわれているから、生きていけるんだよ。甲羅は皮膚と同じで体と一体のものなの。脱ぐことができないので、脱いだときというのはカメが死んじゃうってことだな。分かった?
かすみさん: うん。
成島先生: 人間の着物みたいに脱いだり着たりできれば、寒かったら着て、暑くなったら脱げばいいけれども、そういう作りになっていないんだ。
山本アナ: かすみさん、甲羅はとっても大事なんですって。きょうはどうもありがとね。さよなら。
かすみさん: さよなら。

(ニュースのあとで)

山本アナ: 野矢先生も、カメの甲羅には興味津々(きょうみしんしん)だそうで。
野矢先生: いろいろ聞きたくなりますね。
山本アナ: どんなことですか?
野矢先生: カメの話、甲羅が脱げないことは知っていたんですけど(笑)、ふと疑問に思ったのはカタツムリなんです。殻(から)を脱いでナメクジになってはっていくのを想像したくなるんだけれども、そういうことはあるんですか?
成島先生: 基本的には無理ですよね。
野矢先生: 殻、くっついちゃってるんですか?
成島先生: 体の一部になっているから脱げません。でもエスカルゴなんか、食べると言いますよね。
野矢先生: サザエのつぼ焼きとか、クリクリっと食べますよね。
成島先生: でも基本的には、そういうことはできないです。
山本アナ: ちなみにカメが甲羅をけがしたときは、手当てはできるんですか。
成島先生: できます。カメの甲羅は基本的にはカルシウムとかリンなんですね。いわば骨折と同じことになりますので、じっとしておけばだんだん細胞が埋めていきます。
山本アナ: 戻ってくるんですか?
成島先生: 穴が開いたときには人工的に樹脂なんかで埋めます。埋めた下から少しずつ再生してきて、いつかはちゃんと埋まって樹脂が取れるということもあります。
山本アナ: 人間の骨折の治療とちょっと似ているような気がしました。
成島先生: そうですね。再生してくるということです。
山本アナ: カメの甲羅問題でした。

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2020年3月22日(日)放送より

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