ハシビロコウと結婚するにはどうしたらいいですか?

質問者あさとくん

放送日2019年7月21日(日)

ざっくり言うと
おのあさとくん(小学校2年生・長野県)からの質問
鳥の川上和人先生が回答
結婚して子どもを作るのは難しいかもしれないから、ハシビロコウが絶滅しないように、ほかの方法をぜひとも考えてください。

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鳥 川上和人先生

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2019年7月21日(日)放送より

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放送日時:2019年7月21日(日)午前10時10分ごろ~午前10時20分ごろ

石山キャスター:石山智恵キャスター
川上先生:川上和人先生 (森林総合研究所 主任研究員)
田中先生:田中康平先生 (筑波大学 生命環境系助教)
あさとくん:質問者


石山キャスター: まず最初のお友達です。こんにちは。
あさとくん: こんにちは。
石山キャスター: はい、お待たせしました。お名前と学年を教えてください。
あさとくん: あさとです。2年生です。
石山キャスター: はい、何県に住んでますか?
あさとくん: 長野県です。
石山キャスター: はい、どんな質問ですか?
あさとくん: ハシビロコウと結婚するには、どうしたらいいですか?
石山キャスター: ほう、ハシビロコウ?
あさとくん: はい。
石山キャスター: うん。と?
あさとくん: 結婚するにはどうしたらいいですか?
石山キャスター: (笑)。あ、え~と。あの、あさとくんは、ハシビロコウと結婚したいの?
あさとくん: はい。
石山キャスター: うん、どうしてですか?
あさとくん: 理由は、ハシビロコウが大好きで絶滅危惧種だからです。だから、結婚して子どもを残したいと思ったからです。
石山キャスター: あ、そっか。ハシビロコウはどこかで実物を見たのかな?
あさとくん: 見ました。
石山キャスター: うん、どこで見た?
あさとくん: 上野動物園と掛川花鳥園です。
石山キャスター: あ、そうなのね。ああ、もうじゃあ、いろんなところへ見に行っているんだ。
あさとくん: はい。
石山キャスター: どんなところが好きなんですか? ハシビロコウのどんなところが…
あさとくん: 体全部です!
石山キャスター: うん?
あさとくん: 体全部です!
石山キャスター: うん、体全部?
あさとくん: はい。
石山キャスター: うん、おもしろいね。あのクチバシの大きな鳥ですよね?
あさとくん: はい。
石山キャスター: わかりました。じゃあ、川上先生にさっそく聞いてみましょう。お願いします。
川上先生: はい、どうもこんにちは、川上でーす。
あさとくん: …こんにちは。
川上先生: はい、こんにちは。えっと、ハシビロコウが絶滅しないように結婚して、子ども作って子孫を残したいっていうことなんですよね?
あさとくん: はい。
川上先生: はい。で、じゃあちょっと、いくつか考えてみなきゃいけないことがあると思うんですけれども、ええ、まあ、人間と鳥は種類が違うというのはわかると思うんだけれども、種類が違っても子どもができる場合というのがあります。そういうのって聞いたことありますか?
あさとくん: 聞いたことありません。
川上先生: ない? えっとね、例えば鳥の中でも、例えばマガモっていう鳥とカルガモっていう鳥って、まあ、いるんだけれども。その2つの種類の間では雑種っていって、まあ、子どもができたりとか。あと、ほ乳類でも有名なのがいくつかあるんだけども。例えば、ウマとウマに近い仲間でロバっていうのがいるんだけども、ウマとロバで、まあ、種類が違うんだけども、ちゃんと子どもができてラバっていう子どもが、種類ができたりとかするんですよね。だから種類が違っても、ちゃんと子どもが残ることというのはあります。というのは、まずちょっと覚えておいてほしいんだけども。じゃあそのためには、その2つの間でどういう条件が必要かっていうのを考えてみましょうか。
あさとくん: はい。
川上先生: はい、どういう条件が必要だと思う?
あさとくん: うーん…。
川上先生: 例えばね。じゃあね、うーん、人間と、例えば魚だったら、結婚して子どもができると思う?
あさとくん: 思いません。
川上先生: 難しそうだよね。
あさとくん: はい。
川上先生: うん。でもさっき言ったように、例えばカモの、同じカモの仲間のマガモとカルガモだったらできるよっていうのは、近い仲間だったら、一緒に結婚して子どもができる可能性があるっていうことなんですよ。じゃあ。
あさとくん: はい。
川上先生: ハシビロコウと、あさとくんは、実は同じ祖先から進化してきているって知っていますか?
あさとくん: 知りません。
川上先生: うん。実はね、同じ祖先から進化してきているんです。で、じゃあ、その同じ祖先から進化したのが、どのぐらい前に同じ祖先がいたかっていうのが重要になってくるんだと思うんですよ。どのぐらい前だと思いますか?
あさとくん: うーん。
川上先生: 想像でいいです。
あさとくん: 1億年前?
川上先生: おっ、1億年前! じゃあここはちょっとですね、古生物の、古い生物について研究している田中先生がいるので、ちょっとどのぐらい前なのか聞いてみましょうかね。
田中先生: はい。えっと、あさとくんこんにちは、田中です。
あさとくん: こんにちは。
田中先生: えっとね、今、川上先生から急に質問が飛んできたんですけれども、えっとね、あさとくんはほ乳類だよね。
あさとくん: はい。
田中先生: で、えっと、ハシビロコウは鳥だよね。この2つが分かれたのは、枝分かれしたのは今からずっと昔、恐竜が生きたよりも前の時代なんだよね。これ、古生代(こせいだい)っていう時代なんだけれども、知っているかな?
あさとくん: はい。
田中先生: とにかく、恐竜が生きていたよりも大昔の時代で、3億年くらい前ですかね。
川上先生: 聞いた? 3億年前だって!
石山キャスター: うーん。
川上先生: すっごい古い時代なんだよね。だから、人間と鳥は、実は3億年前には同じ祖先がいたんだけれども、そのあと別々の生物に進化してきたっていうことなんですよ。
あさとくん: はぁい。
川上先生: そうするとね。人間と鳥は、ずいぶん子どものでき方が変わってしまっていて、鳥ってどうやって子どもが産まれるか知っています?
あさとくん: 卵。
川上先生: そう! 卵なんです! じゃあ人間は?
あさとくん: おなか。
川上先生: そうだよね! おなかから赤ちゃんが出てきて、卵を産まないよね、人間は。
あさとくん: はい。
川上先生: だから、とても体のつくりが違っちゃっていて、人間と鳥だと、一緒に子どもを残すことが難しいんですよ。
あさとくん: …はい。
川上先生: うん。だからそこはね、ちょっとね、難しいかなって思うんだけれども。あさとくんが結婚して子どもを作りたい目的っていうのは何だっけ?
あさとくん: 理由は、ハシビロコウが大好きで絶滅危惧種だからです。
川上先生: うん! そうだよね。
あさとくん: だから結婚して、子どもを残したいって思ったからです。
川上先生: うん! そうだよね。絶滅しないようにしたいっていうのが一番だと思うんだよね、たぶん。じゃあ、子どもを残すのが難しいということになったら、別の方法を考えなきゃいけないと思うんですよ。なんでハシビロコウが絶滅危惧種になっているか知っていますか?
あさとくん: 獲物の魚が人間が持ち込んだ魚によって食べられたり、湿地帯がなくなって住めなくなったり。
川上先生: そうだよね!
石山キャスター: うーん。
川上先生: 食べ物が少なくなったり、住んでいる場所が減っちゃったりとかしているんだよね。
あさとくん: はい。
川上先生: だったら、もう、これを解決してあげるっていうのが一番だと思うんですよ。
あさとくん: …。
川上先生: ねえ。それを、今解決できないからこそ、減っちゃっているっていうことだと思うんですけれども。それをずっとそのままにしておいたら、確かに絶滅しちゃうかもしれません。
あさとくん: …はい。
川上先生: だからそのためには、何ができるかな? 例えば、住んでいる場所が減らないようにするためには、どういうことができると思いますか?
あさとくん: …。
川上先生: なんで減っちゃっているかっていうと。例えば、農耕地(のうこうち)とかね、農業を始めるためにそういうところを開発しちゃったりしていたりするんですよ。
あさとくん: はい。
川上先生: うん。で、じゃあ農業を止めちゃわなきゃいけないのかっていうと、農業をしないと地元の人がごはんを食べられないとかもあるし。だからまだまだ、例えば、地元の人たちが、やらなきゃいけないこと、豊かにならなきゃいけないってこととかあると思うんだよね。
あさとくん: …。
川上先生: だから、もう大きく言うと、世界が平和になって、それでみんながちゃんとごはんを食べられて、野生の生物とか、野生の環境とかをね、自然とかを開発しなくてもちゃんと生きていけるんだっていうふうになったら、たぶん絶滅しないですむと思うんだよね。
あさとくん: はい。
川上先生: うん。
石山キャスター: うーん。
川上先生: だから、僕としては、結婚して子どもを作るのは難しいかもしれないから、ハシビロコウが絶滅しないように、ほかの方法っていうのをぜひとも考えて、今解決できない、僕らには解決できなかった問題なんだけれども、それをあさとくんたちの世代で解決していってほしいなと思うんですよ。
石山キャスター: うん。
川上先生: 頑張ってくれるかな?
あさとくん: はい!
石山キャスター: ねえ。このハシビロコウというのは、アフリカですか? 生息地っていうのは?
川上先生: そうですね。アフリカなんですけれども、アフリカ全体にいるわけではなくてですね。
石山キャスター: はい。
川上先生: そうですね、アフリカの中部のちょっと東側で…。
あさとくん: アフリカ中央部と中南部とビクトリア湖です!
川上先生: おお! よく知ってるね! それだけちゃんと勉強して、いろいろわかっているんだったら、もう…。
あさとくん: あまり勉強してないです。
川上先生: いや~、いいよ、それだけ知っていれば十分だよ。で、好きっていうのはね、すごく重要なこと。「好きだから守りたい」って思う、これはすごく大切なことだから。ちょっと頑張ってくれるとうれしいです。
あさとくん: はい!
石山キャスター: ねえ。
川上先生: うん。
石山キャスター: そういうね、アフリカのビクトリア湖の周辺の人たちが豊かに平和に過ごせて、そしてハシビロコウも、子どもをたくさん産めるような環境が残っていくようにするには、どうしたらいいかってことですよね。
川上先生: そうですね。環境を破壊しなくても、ちゃんとみんなが幸せに生きていけるような、そんな世界を僕は作ってほしいなと思います。
石山キャスター: どうですか、あさとくん? 先生のお話を聞いてどんなことを思いました?
あさとくん: …。
石山キャスター: もしもし?
あさとくん: ハシビロコウと結婚できなかったらアフリカに行って、ハシビロコウを救いたいです。
石山キャスター: うーん。ああ、そっか。
川上先生: ぜひ頑張ってください。もう、それを楽しみにしています。
石山キャスター: ねえ。
あさとくん: アフリカに行くにはどうしたらいいですか?
川上先生: そうだねぇ~! 実は僕、アフリカに行ったことがないので、それについてはちょっと分からないので、またどうやったらアフリカに行けるのかも、勉強してみてください。
あさとくん: はい。
川上先生: はーい。
石山キャスター: いろいろ考えてくれて、質問してくれてありがとうね。
あさとくん: はい。
石山キャスター: はい、ぜひまたハシビロコウの研究を続けてください。
あさとくん: はい、ありがとうございました。
石山キャスター: さようなら。
川上先生: はい、さようならー。
あさとくん: さようなら。

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2019年7月21日(日)放送より

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