ヤブミョウガはおいしくないのに、本当に食べる鳥はいるの?

質問者ひなこさん

放送日2019年1月4日(金)

ざっくり言うと
あんどうひなこさん(小学校3年生・石川県)からの質問
植物の多田多恵子先生が回答
化けていて、見せかけていて、鳥がだまされて食べるのを待っているんだと思っています

テーマ

植物 多田多恵子先生

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2019年1月4日(金)放送より

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放送日時:2019年1月4日(金)午後2時52分ごろ~午後2時59分ごろ

藤井アナ:藤井彩子アナウンサー
多田先生:多田多恵子先生 (植物生態学者 / 立教大学・国際基督教大学 兼任講師)
ひなこさん:質問者


藤井アナ: では次の質問です。石川県のお友達と電話がつながっています。もしもし。
ひなこさん: もしもし。
藤井アナ: お待たせしました。お名前と学年教えてください。
ひなこさん: ひなこです。3年生です。
藤井アナ: ひなこさんが聞きたいことは、どんなことですか?
ひなこさん: ヤブミョウガの実は外側は青くてきれいだけど、中身はおいしくないのに、ほんとに食べる鳥はいるのですか? ヤブミョウガは鳥に食べてもらいたくないのですか? 自分で食べたら、ちっともおいしくありませんでした。
藤井アナ: そうか。ヤブミョウガという植物の実を食べてみたことがあるのね?
ひなこさん: はい。
藤井アナ: おいしくないっていうことは知っていて食べてみたの?
ひなこさん: 知りませんでした。
藤井アナ: 知らないで食べてみたんだね? どうやって? 生のまま?
ひなこさん: 生でーす。
藤井アナ: どんな味がしましたか?
ひなこさん: なんか砂みたいで、ちょっと小石みたいな。とっても固くて、めちゃくちゃおいしくなくて、なんかどう言えばいいか分からない感じの味です。
藤井アナ: ああ、そっかー。では、おいしくないのに食べる鳥はいるのかどうか? 鳥に食べてもらいたくないのかどうか? 多田多恵子先生に聞きましょう。
多田先生: こんにちは。ひなこちゃんさ、ヤブミョウガなんて植物よく知っていたね。
ひなこさん: はい。
多田先生: ヤブミョウガっていう植物のことを最初に説明すると、高さ1メートルぐらいの草で、割と暖かい所に生えていて、葉っぱが細長くてミョウガに似ているから、ヤブミョウガって言うんだけど、ほんとはミョウガの仲間じゃなくてツユクサ科の植物なのね。それで葉っぱを五重塔みたい放射状にグルッとつけて、その真ん中に茎がニュッと立って、そこに白い花が咲いたかなと思うと、次々に直径5ミリぐらいの黒くって、でも青く光るようの実がいっぱいつくんだよね。
ひなこさん: うん。
多田先生: で、その植物の実がキラキラしていてきれいなのでってことですね?
ひなこさん: はい。
多田先生: はい。そうなのね。あの、私も実は、ヤブミョウガの実って面白いなと思って、いろいろ食べてみたりしています。きれいで一瞬見た時、ブルーベリーとかああいう、中を潰したらジュッていう汁が出てきそうな実に見えて。だから潰してみるんだけど、潰すと途端にザラザラザラッて中から砂粒みたいになっちゃって。で、青い皮の所も粉になっちゃって、中にギッシリ種がつまっているのがみんなバラバラバラッて。それが灰色で角張っていて、ザラザラッてなっちゃうだけで味もなんにもないんだよね。
ひなこさん: うひひひひ。
多田先生: うふふ。そうなんですね。私はヤブミョウガの実っていうのは、実はそういうおいしそうな実に擬態(ぎたい)をする。要するに化けていて見せかけていて、鳥がだまされて食べるのを待っているんだと思っています。
ひなこさん: はあ。
多田先生: 私も実は、ずっとこう植物の実を誰が食べて、どんなふうに運ぶかっていうのは興味があって調べたりしているんですけれども、私自身、まだヤブミョウガの実を、実際に鳥が食べる瞬間って見れていないんです。だからそんなにたくさん、しょっちゅう、誰かが食べに来るわけではない。でも、実際にそれを鳥が食べているに違いないと思うのは、ヤブミョウガの実は元々生えている場所とは全然違う場所からよく芽が生えてくることがあって、私の家の庭にもヤブミョウガの芽が生えてきたことがあったりします。だから、鳥が確実に運んでいるんだけれど、それは頻度が少ない。
どうしてかっていうと、鳥はやっぱり最初見た瞬間は「あ、おいしそうな木の実だな」と思って、つまんでごっくんってしちゃうかもしれない。でも食べて飲み込んだ瞬間に多分おいしくないとかいうことを、ジャリジャリッとかして、あっしまった!と思うのかもしれない。分かんない、それは分からない。でも、きっとそれで、鳥はやっぱり頭がいいから食べた実があんまり栄養にならないなと思ったら、次からはもうあまり食べなくなっちゃうのかもしれない。だから、ヤブミョウガの実は冬の間もずっと残っていて、あんまり食べられてないよね。
ひなこさん: はい。
多田先生: だから、まあそれでも時々、忘れちゃったり初めてそれを見た鳥がパクって食べて飲み込むから、それで運ばれているのかなっていうふうに思っています。どう? (ヤブミョウガを)鳥が食べているの、まだ見られてないよね? きっと。
ひなこさん: はい。
多田先生: 私も見たいと思って見られてないので、もし見るチャンスがあったら、ぜひどんな鳥がどんなふうに食べて、何個食べて、そのあと何個食べてから飛び去ったか、というところまでじっくり見て教えてほしいなと思います。
ひなこさん: はーい!
多田先生: うん!
藤井アナ: ヤブミョウガはひなこちゃんちのおうちの近くにあるの?
ひなこさん: えっと学校の通学路にあります。
藤井アナ: そうなんだ。じゃあ日々見ることができるところにあるんだね?
ひなこさん: はい。
藤井アナ: そっかそっか。じゃあ、せっかく興味をもったことなので、これからも観察を続けてみてください。
ひなこさん: はい。
藤井アナ: はい。今日これでいいかな?
ひなこさん: はい。
藤井アナ: はい。ひなこさん、ありがとうございました。
ひなこさん: ありがとうございました。石川県の小学校3年生、ひなこさんでした。さようなら。自分で試してみたっていうのはね、すごくいいですね。
多田先生: いいですねえ! 私も木の実、いろいろ試してみているんですけど、だいたい結構まずいものが多いですよね。
藤井アナ: まずいって分かってしまったら鳥は食べなくなっちゃうでしょ? それも見越して、それでもいいっていう選択をしたんですか?
多田先生: あるいは、あんまり1度においしくて食べ続けても、困っちゃうので全部食べちゃっても困る。食べたら飛んでもらって、別の場所にうんちしてもらわなきゃいけないので。
藤井アナ: はい。
多田先生: あんまりおいしすぎて、そこに居座られても困るわけですよね。植物としては。
藤井アナ: なるほど。ちょっとおいしそうかなと思って食べられるぐらいがちょうどいいっていう判断をしているわけですかね?
多田先生: そういう場合もあるわけですよね。
藤井アナ: ありがとうございました。

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2019年1月4日(金)放送より

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