最後のレストラン

ある日、イマイチ流行っていないレストラン「ヘブンズドア」に、織田信長がタイムスリップしてきた!
人生の最後に、信長が食したものとは…?
あの大人気コミックをドラマ化した「最後のレストラン」が、いよいよ4月26日(火)からBSプレミアムでスタートします。
第1話のゲストであり、織田信長を演じる竹中直人さんを、「先人たちの底力・知恵泉」(Eテレにて毎週火曜よる10時から)の店主・近田雄一アナウンサーが直撃。
先人たちの底力を学び、その生きる知恵をつまみに飲む…という「知恵泉」のような歴史談義になるかと思いきや、対談は意外な結末にッッッ!?

近田雄一アナウンサー(以下、近田アナ):
すみません。「知恵泉」の格好のままで来てしまいまして。歴史上の人物から学ぶ「生きる知恵」を味わっていただく酒場の店主、という設定なものですから。

竹中直人(以下、竹中):
いやぁ、何のコスプレだろうと思っていました(笑)。

近田アナ:
そういう竹中さんも、今日は信長様ですね。神々しいというか、やはり風格があります。信長は「冷徹」「切れ者」というイメージがありますが、第1回の試写を拝見して、竹中さんの演じる信長は、とても人間臭く感じました。これも、「竹中信長」だからこそでしょうか。

竹中:
どうですかね。でも、大河ドラマ「秀吉」で共演した、渡哲也さんの信長もかわいいところありましたよ。あの時の「渡信長」の残像が、まだ強く残っていますね。

近田アナ:
大河ドラマで2度演じていることもあって、竹中さんというと秀吉のイメージが強いのですが、信長のオファーがあった時はいかがでしたか?

竹中:
信長はよく知っている人物と言いますか(笑)、間近で見ていましたし、身をもって体験していますからね。
今回は特段、渡さんの信長を意識してはいませんが、大河ドラマで一年間ずっとその人や役に向き合っていますから、何かが心に刻み込まれているのは確かです。

近田アナ:
実際に、信長を演じてみてどうでした?

竹中:
けっこう楽しかったですよ。特に「♪人間~50年」を謡えたのはちょっとうれしかったですね。

(と、ここで生の「敦盛」を披露してくださる竹中さん)

近田アナ:
おぉ、まさか生で聴かせていただけるとは。感激です!
そして、今回の信長はひと味違うといいますか、光秀の裏切りに対しても、怒ってはいるけれど、後悔の念も抱いているようなところとか、人間くさくて、身近な感じがしました。個人的には、今までの信長像を打ち破る感じですね。

竹中:
そのへんは、ほら、台本に書いてありましたから(笑)。
でも実際に、信長も秀吉も、本当はどんな人物だったかなんてわからないじゃないですか。ある意味、いま言われている信長像とか秀吉像っていうのは、司馬遼太郎さんが作ったような部分があるし(笑)。

近田アナ:
なるほど。あと竹中さんは、21年前にテレビ東京のドラマで家康も演じてらっしゃいますよね。だから、今回で信長・秀吉・家康の3英傑をコンプリートしたことになりますね。

竹中:
そう、そうなんですよ。なかなかそんな人はいないんじゃないかと思って、うれしいですし、光栄ですね。

近田アナ:
この3英傑の中でなら、誰にいちばん憧れますか?

竹中:
憧れというか、秀吉は今までに2度演じさせてもらいましたけど、晩年の秀吉もやってみたいという思いがありますね。おねと茶々の女の戦い、そして色に狂う秀吉、ってね。
そして回想シーンで本能寺があって、衝撃的な映像が、というような。ね、BSで2時間のスペシャルとか、どうですか!(笑)

(と、「最後のレストラン」磯プロデューサーのほうを向く)

近田アナ:
ずいぶん具体的なプランですね。その時は、ぜひ、晩年の秀吉の扮装で「知恵泉」にもいらしてくださいね。お待ちしています(笑)。
ちなみに、天下を取った秀吉の知恵、人たらしとも言われた人心掌握の知恵というのは、どういう部分だったと思われますか?

竹中:
秀吉は機転が効いたというか、パパパッと判断が早くて、かつ常に先を見ていた気がしますね。
どうしたら信長様に喜ばれるかを考えていて、人を巻き込むのもうまい。誰が使えて誰がダメか、本能的にわかる。野性的な本能がすごかったのかな、とは思います。でも、知恵が邪魔することもあるからね。

近田アナ:
それは、どういうことですか?

竹中:
人間、ある程度バカじゃないと、ってことですよ。あんまり賢すぎてもね。

近田アナ:
そんな、うちの店が成り立たなくなること言わないでくださいよ(笑)。
そして先ほどの「秀吉は人を巻き込むのがうまい」という話ですが、竹中さんも負けていませんよね。撮影の現場でエキストラの人にあれこれ声をかけたり、脱げた靴を拾ってあげたりと、竹中さんの温かなエピソードをいろいろと聞いています。だからみんなが「竹中さん、竹中さん」と寄ってくるんですよね。

竹中:
エキストラの人を邪険に扱ったり、冷たい態度をしたりって、なんか嫌じゃない。楽しい現場がいちばんだよ(笑)。

近田アナ:
現場といえば、私はジャンヌ・ダルクがゲストの回の撮影を見学させていただいたんですが、ドラマ作りの世界に圧倒されました。
役者の皆さんが、求めていること、求められていることを短い間に実現していって、テンポよく撮影が進んでいくんですよね。今まで気軽にテレビを見ていたのが、申し訳ない気になりました。

竹中:
いやいや、気軽でいいでしょう(笑)。とくに、今回みたいな楽しいドラマは、気楽に観てもらったほうがね。

近田アナ:
それでも、泣いたり怒ったり、表現していくのは凄いなぁと思いましたね!

竹中:
はっはっは、それは、そういう仕事だから(笑)。
でもね、僕は「この時はこういう気持ちだからこうしよう」と、決めつけて撮影に臨まないようにしています。たとえば、ふだん言葉を発する時って、どんな感情だとかをいちいち考えてないでしょう?
言葉の意味をじっくり考えて言ったりもしない。
だから、ただ言えばいいんだと思うんです。後はそれを見た人がどう解釈するかという話で。役というのは、演じる側が作るんじゃなくて、見ている人が作るものだと思いますね。

<後編へ続く>

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