2019年

2019年7月30日(火)
弱さに向き合い、強くなる
ジェラート職人・柴野大造

北陸・石川に、“世界一”のジェラートが食べられる店がある。食べた誰もが驚くのが、果物や野菜の強烈な存在感。「まるで本物を食べているみたい」と評される美味を求めて、県外からも大勢の客が足を運ぶ。店主の柴野大造(44)は2年前、誰も使おうとしなったセロリの爽やかな甘みを引き出し、本場イタリアの大会で優勝。秘訣は、化学式のような緻密なジェラート理論と、生産者の思いをも練り込もうとする情熱だ。開店以来、様々な素材に挑み、これまでに作ったジェラートは2000種類にのぼる。その柴野が立ち向かうのが、長年二の足を踏んできた最難関の食材への挑戦。そこには生まれ育った牧場と父親との知られざる物語があった。

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