2018年

2018年4月9日(月)
その一杯に、情熱はあるか
ラーメン店主・竹井和之

福島県白河市。その田んぼ道の真ん中に、全国から客が殺到する人気ラーメン店がある。店主の名は、竹井和之(63)。自らを「ラーメンバカ」と呼び、一杯のラーメンに40年にわたって情熱を注いできた。竹井が作るのは、一見、昔ながらの醤油ラーメンだが、なぜか忘れがたい印象を残すと評判だ。休日ともなれば、遠くは四国・九州からも400人もの客が押し寄せ、開店前から大行列ができるほどの人気ぶりだ。
だが、その過去には、「天才」と謳われた先代の父との葛藤があった。父の急死を受けて店を継いだものの、常連からは「まずくなったな」とこきおろされた。その悔しさを胸に味作りに励み、数え切れない失敗を乗り越えて、自分にしか作ることのできない味を確立した。そんな竹井がいま挑むのは、自らが培ってきた味の「継承」。ただおいしいラーメンを作るだけではない、竹井が本当に伝えたいこととは?稀代のラーメン職人の奥深き仕事の流儀に迫る。

Page Top