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351回 2018年3月12日放送

どんな時も、そばにいる 地域医療 医師・長純一



どんな時も、そばにいる

東日本大震災の被災地で苦しむ人を支えたいと、長は震災から約1年後に骨を埋める覚悟で石巻に移り住んだ。地域のコミュニティが壊れた被災地では、長期間にわたってさまざまな健康の課題が噴出する。それには末永い支援が必要だ。長が何より大切にするのは住民との信頼関係。「住民は腰掛けで来ているかどうかを見ている。」どんな時もそばにいて、被災地の人と共に生きるという姿勢が信頼を築くために何より必要だと考える。それは、長の恩師である故・若月俊一医師の教えでもある。若月医師が戦後、長野の貧しい農村での医療活動に生涯をささげたように、長はこれからも被災地石巻で働き続ける。

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困難にこそ、飛び込む

長の患者の多くは震災で身寄りをなくしたり経済的に困窮するなど、さまざまな課題を抱えている。そうした人のなかには自分の健康や命を大切にできなくなり、医療から遠ざかっている人も少なくない。長は地域の中で人知れず苦しんでいるそうした人に手を差し伸べてきた。そこには深い困難を抱えた人こそ支えたいという長の信念がある。

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声なき声をひろう

被災地では、震災のつらい経験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)をわずらう人が少なくない。しかし、そうした人の多くが、その苦しい胸のうちを誰にも明かせずにいる。長はそうした心の奥に潜む、声なき声に耳を傾ける。「被災されて、たくさんのことを失った方、奪われた方が多いなかで、その人たちの心情にいかに寄り添えるかが大事だと思うんです。」

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地域を診る

長の活動の現場は診療所にとどまらない。被災した住民で組織する自治会などにも参加し常に地域の課題に目を光らせてきた。コミュニティの崩壊がもたらすさまざまな健康被害をいかに未然に防ぎ、対応していくか。長は医師の傍ら、地域包括ケアを推進。医療や介護、福祉などの分野が一体となって住民の暮らしを支える仕組み作りも行ってきた。病を診るだけでなく、人を診る、そして地域までをも診ることが大切な仕事だと考える。

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プロフェッショナルとは…画像をクリックすると動画を見ることができます。

“医療”と“宗教”がプロフェッショナルという言葉の起源であるように、求められていることから逃げない、選ばないで受け入れて絶えずあらゆる面で努力することがプロフェッショナル。

地域医療 医師・長純一