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これまでの放送

スペシャル 2016年11月28日放送

10代 VS.プロフェッショナル 弟子入りスペシャル



天ぷら職人VS.板前女子&秀才男子

弟子入りを受け入れてくれた一人目のプロが、当代屈指と言われる天ぷら職人・早乙女哲哉(70)。料理人志望の佐藤花菜子(18)と、灘高生の中野誠大(18)が、1か月弟子になる。
初日、早乙女が2人に働く際の心構えを伝えた。「修業は、魚をさばくとかそういう技術を覚えに来るんじゃなくて、我慢を覚えに来るもの。我慢していれば、いつのまにか技術はちゃんと身についてるから。」
とはいえ、体力勝負のこの仕事。天ぷらを2階に運ぶ仕事をひたすら繰り返す1日に、中野は早くも心が折れかける。「明日からの選択肢・・・死ぬ気でがんばるか、帰るか・・・」。
一方、ふだんから料理店でアルバイトをしている花菜子は、順調に仕事を覚え、仕込みを手伝うようになっていた。そんな花菜子に、まかないで食べるキスの天ぷらを作らせる早乙女。客に料理を出す重圧、孤独を経験してもらうためだ。キスのさばきから揚げまで、失敗を重ねる花菜子。それでも食らいつき、修業最終日に早乙女に、自分の天ぷらを振る舞おうとする。早乙女のいう「我慢」を2人はどう受け止めたのか。


清掃のプロVS.男1女2の高校生

2人目のプロは、“世界一清潔な空港”羽田の清掃員・新津春子(46)。彼女の元に弟子入りしたのが、上村さや香(17)、砂川桜子(17)、瀧堅介(18)の3人だ。17歳で日本に来た新津は、言葉も通じず、いじめや差別を受けながらも、清掃の仕事1つで人生を切り開いてきた。そんな新津には、3人に伝えたいことがあった。それは「自立すること」。「何かひとつ、自分の力でやりきることさえできれば、人は生きていける。」と新津は言う。出した課題は、共同生活を行う中で掃除洗濯自炊を自分たちの手でやること。しかし、親元から離れたことのない3人は、洗濯をしようにも洗濯機の使い方がわからない。さらに翌日には全員寝坊し1時間遅刻するなど、「自立した社会人」とはほど遠い3人組。「社会人は、信用第一。厳しいときには厳しく接しないと、本人のためにはならない。社会人になった時は、こんなことじゃすまないから。」弟子の将来のために、新津はあえて厳しい決断を下す。


編集者VS.クリエーターの卵

そして最後のプロが、編集者・佐渡島庸平(37)。マンガ「ドラゴン桜」や「働きマン」、「宇宙兄弟」などを手がけてきたヒットメーカーだ。佐渡島の元に集まったのは、クリエーター志望の10代が4人。それぞれ作品を作り、良いものが生まれればデビューさせることになっていた。
しかし初日、4人の作品を見た佐渡島。「今の作品だとプロにはほど遠い。プロになりたいなら、もっと準備しないと。」そして弟子たちに、毎日作品を作ってSNSで発表することを課した。そこには佐渡島のある思いがあった。プロの作家は決して生まれつきの才能でヒットを生み出してるわけではない。24時間作品のことを考え抜き、自分の感情や考えをさらけだし、絞り出してこそ名作は生まれるのだ。しかし今の若手は、創作の女神が降りてくるのを待つばかりで、すぐに自分の才能に見切りをつけてしまうと佐渡島は言う。「物語は基本的には型なので教えることが出来る。だけど教えられない“才能”というものがあって、それは“最後までやりぬく”、“こつこつと続けられる”、その努力ができることなんです。」
そんな中、広島からマンガ家デビューを目指してやってきた松田悠希(17)が作品をもってきた。それは自分の家族関係を描いたマンガ。多感な17才の今の気持ちをぶつけた作品に佐渡島が動いた。「初日に見たマンガより、1万倍おもしろい。」デビューに向けて、佐渡島と松田の議論は熱を帯びていく。