監督就任5年目の森保。シーズンを戦い抜くために、森保に任された大きな仕事の一つが選手起用だ。森保は、この任務が「最も嫌な作業」だと言う。それは、試合に出たいと必死に努力を続ける選手たちの“心”を預かっているということを、忘れてはいけないと肝に銘じているからだ。
森保は選手たちがベストの状態で練習し、試合に臨めるよう、心の通ったコミュニケーションを取りながら、同時に、選手のやる気に火を点けていく。
監督就任5年目の森保。シーズンを戦い抜くために、森保に任された大きな仕事の一つが選手起用だ。森保は、この任務が「最も嫌な作業」だと言う。それは、試合に出たいと必死に努力を続ける選手たちの“心”を預かっているということを、忘れてはいけないと肝に銘じているからだ。
森保は選手たちがベストの状態で練習し、試合に臨めるよう、心の通ったコミュニケーションを取りながら、同時に、選手のやる気に火を点けていく。
選手の起用を考える森保。采配には心を砕く。
「自分にできることは、選手を見てあげることだけ」と語る森保。居残り練習なども、最後まで見届ける。
これまでのサッカー人生の中でさまざまな敗北を味わってきた森保。そんなとき、森保はいつも自分の基本に立ち返ることで、どん底からはい上がってきた。森保はその経験から、逆境に陥りやすいプロの世界で生きる選手たちにも、逆境に陥ったら、いったん「自分の基本」に立ち返って、そこからもう一度挑戦することを求めている。そうすることで、その選手が“自然体”を取り戻し、本来持つ強みをよみがえらせられると森保は考える。
森保は選手をよく観察し、どんな心理状態にあるのかを常に考えている。
森保が目指すサンフレッチェ広島の基本コンセプトは、選手同士の連携・連動を武器とした全員サッカー
選手とのコミュニケーションの取り方には、森保なりのこだわりがある。そのちょっとした気配りを続けることで、選手との関係が良好に保たれている。そこには、私たちにも参考になるヒントがつまっている。
森保は必要と思えば、時間や場所を選ばず、選手に話しかけると決めている。たとえどんなに雨が降っていても、ここだと思えば、話しかける。それは、選手の心に響くベストなタイミングを逃さないことが大切だと考えているからだ。
雨の中、キャプテン青山選手との会話。
自分の意見を伝える前に、まず相手の考えを聞く“質問”から入るようにしている。
自分の考えを一方的に伝えても、それは選手の思いと同じとは限らないため、まず選手自身がどう思っているのかを聞いた上で、自分の考えとすり合わせていく。
まずは選手の考えを聞く。
会話の最後には必ず笑顔で終わるのも森保流。それは、選手が落ち込んでいる状態では、次へのいいエネルギーは生まれないと考えるからだ。ポジティブなイメージで、明日につなげていく。
常にポジティブな森保。いつでも、どこでも、笑顔を絶やさない。