日本のクラシック界に旋風を起こす若きピアニスト、牛田智大くん(16)。国際的なピアノコンクールで8歳から5年連続1位の快挙。12歳でプロデビューして以来、国内外の交響楽団と共演を重ねてきた。牛田くんは、数百年前から幾度となく演奏されてきたクラシックの名曲たちを、自分なりの新しい解釈で演奏することにこだわる。そのために徹底的に楽譜を読み込み、これまで光を当てられてこなかった隠れたメロディーを見つけ出す。コンサートに足を運んでくれる聴衆に、その曲の新たな魅力を伝えたいという思いがそこにはある。独自の解釈を色濃く出す牛田君の演奏に対しては、クラシック界では賛否がわかれるが、牛田君は貫く。「この演奏はある意味で嫌うお客さんも必ずいるんですけど、でも好きとも嫌いとも言ってもらえないような演奏はやっぱりしたくないなと思うんですよね。」