地域からの、声なきSOSに向き合う勝部。訪問しても、すぐに相手に会えるわけではない。そんなとき、勝部が必ず使うのが“名刺”だ。心を閉ざす相手に向けて、名刺の裏側にメッセージを書き込み、その場に残すことを繰り返す。
「助けて」と声を上げられない人へ「あなたを気にしている人がここにいます」という思いを、発信し続けるためだ。
勝部は、年間2,000枚の名刺を使うと言う。「たとえ本人が迷惑だと感じても、相手への思いを伝え続けたい」と、地道なアプローチを続ける。それが功を奏し、2年間会えなかったごみ屋敷に住む人とも会うことが出来た。閉ざされた心の扉を開き、信頼関係を築く第1歩として、勝部はメッセージを発信し続ける。