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これまでの放送

第195回 2013年4月1日放送

世界一のサービス 感動はこうして生まれる サービスマン・宮崎辰



100%ではダメだ

サービスマンは、本場フランスではシェフと肩を並べる高度な技能を求められる専門職で、「メートル・ドテル」と称される。宮崎は、メートル・ドテルの腕を競う世界大会で、日本人初の世界一となった。
今、東京・恵比寿の三ツ星フレンチレストランでサービス部門の責任者のひとりを務める宮崎のもとには、幸せなひとときを過ごそうという客が、大きな期待をかけてやってくる。
最高級の料理や飲み物、設備を提供することで、100%の満足は実現できて当たり前。あらゆる手だてを駆使して極上の空間を演出し、100%以上の満足を追求していくことが、サービスマンにとってもっとも大切だと宮崎は考える。

写真極上の時間を演出する


気持ちの“先”を読む 

レストランのいわば「司令塔」として、極上の時間を演出していく宮崎。
客のちょっとした表情や仕草(しぐさ)から、客がこれから何を求めようとしているのかを先回りして見極め、接客のベストのタイミングを判断している。
たとえば、客がメニューを読む目線の位置に注目して、注文をとりにいくタイミングを読む。そして、客の食べるペースや会話の盛り上がり具合などを考慮して、次の料理を作り出すベストのタイミングをシェフに伝える。しかも、こうした気遣いを同時に何組もの客を相手にやってのけるのだ。

写真客のちょっとした仕草を見逃さない


心を、開き合う

宮崎は、客の心の内を少しでも理解しようと話しかけ、同時に自らのことも素直に話し、互いに「心を、開き合う」ことを目指す。そのように関係を育んだ客との間には、宮崎が理想とするリラックスしたサービスが実現するという。
1月、宮崎に一本の電話がかかってきた。彼女の誕生日にプロポーズをしたいという29歳の男性。
人生をかけたディナーの演出が、宮崎に託されることになった。

写真客と心を通わせあう


プロフェッショナルとは…画像をクリックすると動画を見ることができます。

目標とか夢とかを達成するために身も心も削って、過去を顧みず常に前進するような人。自分ができるんだと思ったら、それはプロフェッショナルをやめる時だと思います。

サービスマン 宮崎辰


プロフェッショナルのこだわり

集中を保つための秘けつ

長い時間、つねに神経を集中させなければならない接客の現場。
宮崎は張り詰めた気持ちをリセットして集中力を取り戻すために、1時間に1回手を洗ったりスタッフと談笑したりと、自分自身に刺激を与える機会を意識してもつようにしている。
休日、趣味のフットサルに興じ思いっきり発散することも、明日からの仕事にプラスに働くという。

写真休日は思いっきり発散