白血病など「血液のがん」と闘い続ける医師・谷口修一。
谷口を頼って入院してくる患者の多くが、他の病院で打つ手がないと言われた人たちだ。当然、治療は厳しい闘いとなる。そんな中、谷口が貫く流儀がこれだ。
本当に助けられるのか、過去に助かった事例があるか?医師の誰もが抱える不安を捨て去り、ただ「助けること」だけに集中する。そして患者が「生きたい」と願う限り、最後まで一緒に闘い抜く。決して、治療をあきらめることはない。
どんなに難しい状況でも、針の穴を通すような可能性が残っていないか、懸命に探り続ける谷口。その努力の積み重ねが、「さい帯血ミニ移植」など独自の治療法の確立につながってきた。過去の事例も、教科書も、治療をあきらめる根拠にはならない。谷口は部下に、「教科書は自分で書け」と指導している。