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これまでの放送

第113回 2009年3月17日放送

未来は、変えられる サッカー日本代表・中澤佑二


自分はまだまだ下手だ

攻守に活躍する大黒柱として日本代表に欠かせない存在である中澤佑二。
実は、かつてまったくの無名選手だった。
サッカーを始めたのが小学校6年生と遅かったため、同級生の中では常に下手だと言われ続けた中澤。高校を卒業してもプロからは声もかからない無名の選手だった。
中澤は自分のレベルを上げるため、1日で3つのチームをかけもちするという異常な練習量で技術を磨き、ついにプロへの道を勝ち取った。
中澤は、日本代表のキャプテンとなった今も、かつての気持ちを忘れる事はない。
誰よりも激しくボールを追い、誰よりもグラウンドを走り回る。
「練習は裏切らない」そのことを中澤佑二は誰よりも知っている。

写真写真


プレーで仲間を奮起させる

チームがピンチに陥った時、中澤が最も大切にしている事が仲間を奮起させるプレーだ。
不利な状況にあるチームメートに対し、声を張り上げて士気を高め、気持ちのこもったプレーで悪い流れを断ち切る。
年末の天皇杯準決勝ガンバ大阪戦。互いに無得点のまま延長戦に進んだ試合は、退場者が出た上に、足がつる者が続出するという死闘となった。不利な状況の中、中澤は体を張ってボールを奪い、積極的に攻め上がった。チームは何度も不利な状況をはねかえし、耐えていく。失点し、絶望的な状況となっても、中澤は気迫あふれるプレーで、再び勝利を目指した。中澤のプレーでチームメイトの顔色が変わる。守備や攻撃といった技術的なプレーを越えた中澤の真骨頂がそこにある。

写真試合でも練習でも、中澤は声を出して仲間を鼓舞し、気持ちを込めたプレーで奮起させる


過去は変えられない。未来は変えられる

中澤は決して過去を振り返らない。
人よりも遅れて、小学校6年生でサッカー人生を始めた事も、ドイツワールドカップで大逆転負けを喫した事も、すべて乗り越えて、ただ未来の目標に向かって日々ボールをけってきた。
今、日本代表の岡田監督は「ワールドカップベスト4」というとてつもなく高い目標を掲げている。これまで幾度となく世界との差を肌で感じてきた中澤だが、あきらめるのではなくその目標を心から信じて試合に臨んでいる。
来年開かれる南アフリカ・ワールドカップ。そこで中澤たち日本代表はどこまで勝ち上がれるのか。これからの日本代表の成長にかかっている。

写真中澤は決して過去を振り返らない


プロフェッショナルとは…

見ている人を幸せにすることができて、楽しませることができて、その人を見て夢を持つことができる、そういう存在がやっぱりほんとのプロフェッショナルなのかなと思います。

中澤佑二

The Professional’s Tools

ディフェンダーの思考回路 

体でぶつかりボールを奪うことだけがディフェンスの仕事ではない。
時々刻々と動き続ける状況の中で、常に相手の攻撃がどこに来るか予測しながら守備を行う。パスのコースや、ボールを持っていない敵の動き、味方のマークの付き方など、瞬時に確認すべきポイントは5~6に及ぶ。そのすべてを頭に入れながら中澤は走り続ける。
「ディフェンダーは常に冷静でいなければならない。相手がどこへ出されても、自分は必ずそれを予測している状況を作っておきたいんですね。」(中澤佑二)

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