「簡単にやるなよ!簡単に取れへんぞ1点!」開幕前の沖縄でのキャンプ。練習中のグラウンドには、宮本の怒声が響き渡る。キャプテン宮本は、例え煙たがられようとも、同じチームで戦う選手同士だからこそ言うべき時には、言う。そのスタイルがチームで認められているのは、宮本が若手をも凌駕(りょうが)する練習量をこなし、野球に対する真摯(しんし)な姿勢を貫いているからだ。ある試合でミスをした宮本。目の合う選手にしきりと「ごめん」と謝った。ベテランであってもミスをあいまいにせず、厳しく問い直す。そんなキャプテンの日々の態度がチームを引き締める。