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これまでの放送

第81回 2008年3月11日放送

向き合うのは、命の鼓動 心臓内科医・延吉正清


自分の力を信じきる

治療の山場は、詰まった血管をワイヤーで貫く瞬間だという延吉。
血管は、直径3ミリ程度。操作を誤れば、血管を突き破る恐れがある。頼りは指先のわずかな感覚。
しかし延吉は、自分の力を信じきり、詰まった血管を、力強くワイヤーで貫く。
これまで4万5千の治療を指揮してきたその圧倒的な経験が、延吉の手に力を与えている。

写真ワイヤーを持つ手に力を込める延吉


あきらめたら医者ではない

延吉は、患者に対して、つねに全力で向き合うのが信条だ。「命はひとつしかない」。だから、あきらめず、自分のできるすべての力を、目の前の患者に注ぐ。

写真週1回の外来。つねに笑顔を絶やさない


命を背負うのは、自分

2月、病院独自の造影検査の試験が行なわれることになった。若手にこの試験を課し、受かれば治療の段階に進ませる。試験では、検査の技術だけではなく、目の前の命を預かる医師としての覚悟を試す。
今回、研修医のひとりがこの試験に臨んだ。そのまっただ中に、緊急事態がぼっ発。騒然となる治療室。
距離を置いて見守っていた延吉も、その瞬間、治療室へと身を乗り出す。
試されるのは、ひとりで目の前の命を背負うという医師としての覚悟。

写真試験に臨む若手医師


プロフェッショナルとは…

プロは、難しいことをですね単純にするんですよ。アマチュアは簡単なのを難しくする。うまい人っていうのは、こんな複雑な病変をあっというまに簡単にさーっとと終われるのね。これプロなんです。

延吉正清

The Professional’s Tools

治療用のワイヤー

動脈硬化などで詰まった患部を貫くために使うワイヤー。細さは約0.4ミリ。糸のようにしなやかで、このワイヤーに力を込め、血管を傷つけることなく治療するのが腕の見せどころだ。患部の詰まり具合に合わせて、何種類ものワイヤーを使い分ける。

写真


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