神谷は検診の時、母体に触れて、赤ちゃんの成長具合から母親の体調までを手で診ていく。毎回の検診で1時間以上をかけて全身を診ながら、妊娠経過に異常がないか、わずかなことにも目をとめて異変の兆しをみつけ、気になることは早期に手をうち予防する。全身を触ることで、母親が緊張しやすいタイプなのか、リラックスがうまくできるタイプなのかなども感じ取り、お産の時に備えようとする。
神谷は検診の時、母体に触れて、赤ちゃんの成長具合から母親の体調までを手で診ていく。毎回の検診で1時間以上をかけて全身を診ながら、妊娠経過に異常がないか、わずかなことにも目をとめて異変の兆しをみつけ、気になることは早期に手をうち予防する。全身を触ることで、母親が緊張しやすいタイプなのか、リラックスがうまくできるタイプなのかなども感じ取り、お産の時に備えようとする。
お産には常にリスクがある。時に、命に関わることもある。神谷はお産にたちあう時、いつも、自分の経験に頼らないことを信念としている。お産は百人百様。一人一人が違う。過去に同じような症状で何も問題がなかった妊婦がいたとしても、あえてそのことは忘れ、何かおかしいなと思った時には、常に、なんだろうと、疑問をもつ。経験を積むほど、自分を過信してはいけいないと、自分を戒める。
妊娠から出産までの10か月の間、女性には精神的にも肉体的にもさまざまな変化がおとずれる。不安に陥りがちな女性たちに神谷は常に寄り添い、悩みがあれば、ともに考え、お産に向かって心身を整えていく。また、子どもが産まれた後も、子育てに悩む母親から24時間体制で電話相談に応じる。神谷は助産師を「伴走者」である、という。
神谷は仕事の時も休みの時も常に、お産に必要な道具をカバンに入れて持ち歩く。重さは8キロ以上になる。スタジオ収録の日は朝からお産があったため、カバンを通常よりも1つ多く持ってきていた。
助産師は基本的に看護師の資格を持ち、緊急時には救命のために必要となる医療行為を行えることになっている。これまで一度も使ったことはないが、いざという時に備え、点滴や子宮の収縮剤など医療機器も常に持ち歩く。