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これまでの放送

スペシャル 2007年2月1日放送

“仕事術”スペシャル Part2 明日から使える“仕事術”スペシャル Part2


トラブルは小さな芽のうちに見つけて対応 風通しのよい職場を作ることが大事  ~コンビニエンスチェーン経営者・新浪剛史の「危機管理術」~

16万人を率い、コンビニチェーンを経営する新浪剛史。かつて大手総合商社のサラリーマンだった新浪。磨き上げた独自の危機管理術がある。


社内を歩いて“気”を感じる

毎週実践しているのは、社員に声をかけながらオフィスを歩き回ること。何気なくあいさつを交わしながら、新浪は社員の“気”を感じ取ることに全神経を集中させている。「社員の“やる気”“やらない気”ってあるでしょ。それを感じるんですよ」


決まった席をつくらない

3年前にフリーアドレス制を導入し、部長や課長にも決まった席がない。上司が部下の近くにいることによってコミュニケーションが密になり、トラブルにつながるマイナス情報も耳に入りやすくなるという。

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“おかしいな”をメモする

新浪は極秘の“危機管理ノート”をつけている。メモするのは、社員の報告を聞きながら「おかしいな」と直感的に感じたこと。「聞いた話でも、ホントかなとふと思うことがあるんですよ」部下は、上司に対してネガティブな報告はしにくいもの。サラリーマン時代に中間管理職を経験している新浪だからこそ、その心理がわかるのだ。報告を聞いた後に現場へ赴き、自らの目で確かめる。

トラブルは、小さな芽のうちに見つけて対応する。そのためには風通しのよい職場をつくることが大事だと新浪は強調する。「日々コミュニケーションすることによって、ダムの穴が開かなくなってくると思います。」

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手紙は自己紹介 自分をさらけ出して愚直に心をぶつけろ ~編集者・石原正康の「人を口説く手紙術」~

出版界のヒットメーカーとして、その名を知られる石原正康。そうそうたる人気作家を口説き落としてきた秘密は、直筆の手紙だ。


相手をよく知る

石原は、手紙を書く前に資料を集めて、まず相手のことをよく知ることから始める。仕事を一緒にしたいと思う相手がビジネスマンなら、その人が勤める会社のホームページや社内報など、あらゆるものを活用して、手に入れられるすべての情報を得る。


常とう句は使わない

「手紙の書き出しは、カッコつけてないよという宣言」と石原は言う。季節のあいさつは、肌で感じた感覚を、自分なりの表現で書く。“この人は自分の言葉で書く人だ”という印象を与えることが大事だ。下手でもいい、オリジナリティを目指す。

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相手の印象を書きながら、“自分”を伝える

本題では、この手紙で一番伝えたいことや一番思っていることから書く。相手の印象が自分にどう響いたのか具体的に書くことでこちらの熱意を伝え、興味を持ってもらう。


最後に“会いたい”を伝える

「近々連絡いたしますので、短時間でもかまいませんので、お会いできる時間をいただけたら幸福です」(石原正康の手紙より)――― 最後に、“会いたい”という気持ちを書く。押しつけがましいと嫌われるので、サラッと書くのがポイントだ。でも、決して腰は引かない。微妙なさじ加減で自分の要望を表現する。

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体をまっすぐに伸ばせば 見える世界は変わる ~陸上コーチ・高野進の「ビジネスマン運動術」~

大学でスポーツ科学の教鞭(べん)もとる、陸上コーチ・高野進。人が健康に生きるために大事なことは、まっすぐな姿勢で立つことだという。「姿勢が悪くなってくると、重たい頭が中心からずれるので、腰痛になったり内臓の位置が悪くなったりするんです」忙しいビジネスマンのために、限られた時間で効果を上げる運動法がある。

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つま先立ちニーアップ (インナーマッスルを鍛える運動)

(1)まず、ひざぐらいの高さのものを用意する。オフィスならイスでOK。
(2)その前に立ち、ひざを高く上げて、障害物を左右にまたぐ。
(3)ひざを上げると同時に軸足のかかとを上げ、つま先立ちになる。
ポイントは、骨盤の上に足の付け根があるつもりで行うこと。一日に10回ずつ3セット。左足が終わったら、右足もやっておこう。

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姿勢を保持する筋肉は、主に体の後ろ側についている。その筋肉を強化するために、高野は日常の通勤などで利用する階段を使う。


階段かかと上がり(体の後ろ側の筋肉を鍛える運動)

(1)かかとを先につけて階段を上がる。つま先はあとから。
(2)体が後ろにそらないよう背筋を伸ばし、重心を前に移す。
(3)かかとを意識して、しっかりと体を押し上げる。
無理をせず、長く続けることを心がけてください。

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会議は言葉のキャッチボール 何でも言える空気をつくれ ~玩具 企画開発・横井昭裕の「アイデアが出る会議術」~

世界で4000万個を売った「たまご型ゲーム」をはじめ、大ヒット商品を連発する常識破りの企画マン・横井昭裕。管理職から新人まで自由に発言する横井の会議の秘密とは。


意見・アイデアの良いところを、まず評価

仮につまらないと思った意見でも、はなから「面白くない」と言ってしまっては、発言にブレーキがかかってしまう。どんな意見やアイデアでも、良いところは必ずあるはず。その良い点を見つけて評価することから始めるのが横井流だ。


リーダーは、あえて外した発言をする

意見に自信がなかったり、これを言ったら他人に笑われると思ったり、面白いアイデアがあるのに人によっては言い出しにくいと思っていることがある。そこで、リーダーがあえてくだけた話をすることによって、部下が自由に話しやすい雰囲気をつくる。羞(しゅう)恥心やテレを取り払うことも、会議の重要なポイントだ。

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どんな話でもホワイトボードに書き出す

会議で出たアイデアを書き出すのは、記録のためだけではない。ホワイトボードに書き出されたアイデアを全員で見直して、無関係なアイデアを組み合わせたり、共通のキーワードを見つけ出したりする。こうすることで、新たな発想が生まれ、独創的な企画に発展することが少なくない。


課題を持ち越す場合は、3Wをハッキリさせる

横井は、時間内に結論に至らなかったテーマをそのままウヤムヤにすることはない。そのテーマについて、When=いつまでに、Who=誰が、What=何を調べるのかをハッキリ指示して終わる。会議とは何かを決める場。一見ワイワイガヤガヤやっているように見えても、決めるところはキチッと決めるのが、横井のやり方だ。

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仕事は生きることそのもの 忙しさは「充実」の証 ~ベンチャー企業経営者・飯塚哲哉の「時間活用術」~

大手電機メーカー開発部長のポストから、自由な仕事と時間を求めて起業した飯塚哲哉。時間を効率的かつ創造的に使う達人が見出した極意とは。


「1R2E3S」(1R=一人の人間 2E=2つの実行 3S=3つのテーマ)

一人の人間が、大小2つの仕事を実行する。さらに、3つの調査・研究をして新しい仕事のテーマを考えるという理論だ。でも、なぜこれが時間活用術なのか。 「パソコン使っててプリントしている間ボーッとしてる人いるじゃないですか。時間を有効に使ってないなぁと思うんですよね」

 

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仕事は、忙しい時間と空いている時間と「波」がある。その波を利用して、自分に2つの仕事、3つの発想を課す。それが飯塚の究極の時間活用術だ。 「人生のベストの時間帯を仕事と称して使うわけです。その時間帯の過ごし方は、生きることそのものといっても過言ではないですよね」

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あらゆる手段を総動員して 脳を活性化させろ ~脳科学者・茂木健一郎の「時間活用術」~

大学の講義・研究・講演・執筆・・・脳と体をフルに使って超多忙な日々を送る茂木健一郎は、仕事を始めると1秒後には全速力で集中しているという。瞬間的に仕事に集中する秘訣(けつ)とは。


気分を切り替える“決まりごと”を持つ

茂木は、肌身離さず持ち歩くパソコンに音楽を録音している。その数一千曲以上。論文を書くとき、本を読むとき、リラックスしたいとき、その時々で、かける曲を変える。例えば、改まったエッセイを書くときは、バッハの“平均律”。腕立て伏せをするときはの「progress」。作業に応じてそれに合った音楽をかけることで、自分のモードをガラッと変えられるという。
「音楽ほどインスタントに気分転換できるものはない。経験的にも知っているし、脳科学的にもわかっているので、もう使いまくっていますね」

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朝、仕事をこなす

茂木は、朝起きるとすぐさまパソコンの電源を入れ、前日の日記を書く。それをブログとしてインターネット上にアップするのが朝一番の仕事だ。「一晩寝て朝起きたときは、脳の中でいろいろなものが整理されて自分の中にハッキリしたものが出てくることが多いので、一番効率がいいというか、はっきりとした意味がつかめることが多いですね」


身支度を“句読点”にする

ブログを書き終えると、顔を洗う茂木。洗い終わると、すぐさま英文の科学専門雑誌を手に取った。最新の論文のチェックだ。しかし仕事を始めたかと思うと、たちまちトイレへ。出てくると、今度は学生と一緒に書いている論文に手をつけ始めた・・・
一見落ち着かないように見えるが、これこそが、茂木の仕事の秘密なのだ。
「次はあの仕事をやらなければというときに、着替えたりするんです。すると、次にやる仕事のアイデアが、その間に固まるんですよ。シャワーを浴びたり着替えたりということを仕事の句読点におくことで、その後にする仕事の準備ができることはよくありますね」

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