□ NHKは、特別なめがねを用いずに自然な3次元映像を楽しむことができる3次元テレビの研究開発を進めています。今回、新たな3次元映像表示方式「アクティナビジョン※1)」を開発しました。これにより画素数を従来※2)の約3倍に向上させ、より鮮明な3次元映像の表示を実現しました。
□ 物体からの光線を忠実に再現することができれば、自然で見やすい3次元映像を表示できます。しかし微小なレンズを多数並べたレンズアレーを用いるこれまでの方法では、多くの光線を精度よく再生することが難しく、3次元映像の解像度が低いことが課題でした。
□ 今回開発した「アクティナビジョン」では、レンズアレーを使用せずに8K映像を超える高精細映像を用いて、あらゆる方向から多くの光線(光線数:1億本以上)をスクリーン上に投射します。スクリーンで光線を最適に広げることで、さまざまな位置から約30万画素の3次元映像を見ることができます。
□ この研究成果は、5月24日(木)〜5月27日(日)に開催する 「技研公開2018」でご覧いただけます。今後も、3次元映像の撮像や圧縮符号化、表示技術などの研究を進め、3次元テレビの実現を目指します。
*1) アクティナビジョン(Aktina Vision) “Aktina”はギリシャ語で光線を意味する。
*2) 平成27年5月26日報道発表「インテグラル立体テレビの画質を向上」参照。