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◆多視点ロボットカメラによるインテグラル立体撮影技術を開発
〜ダイナミックに動く被写体も高品質に立体撮影〜
(平成29年5月23日)

□ NHKは、特別なめがねをかけなくても自然で見やすいインテグラル 立体テレビの研究開発を進めています。今回、立体テレビで再現する空間領域を従来よりも高品質に撮影できる、多視点ロボットカメラによる立体撮影技術を開発しました。

□ 多視点カメラを用いた従来の立体撮影では、水平方向一列にカメラを配置していたため垂直方向の視差が得られず、立体像に欠損が生じることがありました。またこれまでは、カメラの画角が固定されており、被写体の動きに応じてすべてのカメラを同時に制御して立体像の再現領域を撮影することができず、立体像の品質が低下するという課題がありました。

□ 今回開発した手法では、ロボットカメラを正六角形状に6台とその 中心に1台配置し、中心の1台のカメラだけを操作して、その他のカメラを自動的に被写体に追従させて撮影します。被写体の位置や、中心のカメラで撮影された画角に応じてインテグラル立体テレビの再現領域が規定され、適切な画角で撮影される7台のカメラの映像から、垂直方向の欠損が少ない高品質な3次元形状モデルを生成できます。このモデルから、実際には撮影していない角度からの映像も計算処理により生成することができ、撮影対象が移動するスポーツなどの立体コンテンツの制作が可能になりました。

□ この研究成果は、5月25日(木)〜5月28日(日)に開催する「技研公開2017」でご覧いただけます。今後は、カメラの高解像度化や3次元形状モデルの生成手法の改良などにより、より高品質なインテグラル立体像の生成を目指します。


 
 
 
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