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◆リアルタイム時空間解像度変換装置を開発
〜多様な映像フォーマットに対応した超高圧縮映像伝送を目指して〜
(平成26年5月20日)


□ NHKは、8Kスーパーハイビジョンのような情報量が非常に多い映像を効率よく伝送する技術の研究を進めています。今回、映像の精細さ(空間解像度)やフレーム周波数(時間解像度)について、高解像度の映像素材をいったん低解像度の映像に変換してから伝送し、受信側で高画質に復元するリアルタイム時空間解像度変換装置を開発しました。

□ これまでの映像符号化伝送では、送信側の高い解像度の映像に対して伝送路の伝送容量が小さい場合、低ビットレートで映像を圧縮符号化することになるため、ブロック状ひずみなどの映像劣化が発生していました。

□ 開発した装置では、最高4K 120P映像を含むさまざまな映像を2K 60P映像に変換することで、映像劣化の少ない状態で圧縮符号化・伝送し、以下の技術により受信側で高画質に復元します。
・映像の細かい模様を補って高解像度化する「超解像技術*1)」と、前後フレームの画像から中間フレームの画像を合成する「フレーム内挿技術」を組み合わせた時空間ハイブリッド復元技術を用いることにより、伝送された2K 60P映像を高解像度化し、元のフレーム周波数に復元します。
・さらに、超解像とフレーム内挿の処理に必要となる情報を補助情報として同時に伝送することで、より高画質に、時空間ハイブリッド復元することが可能になります。

□ この装置は、5月29日(木)〜6月1日(日)に開催する「技研公開2014」でご覧いただけます。今後は、8Kスーパーハイビジョンの解像度にも対応させるなど、時空間解像度変換装置のさらなる高機能化を図ります。

*1) 低い解像度の映像が持つ模様から、高い解像度の映像を推測して作り出す技術


 
 
 
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