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◆日本初!「排気ガスゼロ小型中継車」を開発
〜しかも、エンジン音ゼロ! 深夜早朝の中継にも威力を発揮〜
(平成22年10月6日)


□ NHKは、「平成21〜23年度NHK経営計画」の中で、環境経営への取り組みを掲げ、CO2排出量の削減に努力しています。今回、日本国内で初めてオール電化型の小型放送中継車を、京成自動車工業(株)、三菱自動車工業(株)、富士電機システムズ(株)と共同で開発しました。

□ この中継車は市販の電気自動車をベースに改造し、通常の走行用のバッテリーに加え、放送制作用の専用バッテリーも搭載しています。バッテリーには、軽量で大容量のリチウムイオンを採用し、連続して約2時間の放送中継が可能です。また、1回の充電で100kmを超える走行ができます。

□ 今回開発した中継車の特徴は以下の通りです。
  (1) 走行と放送制作の全てをバッテリー電源で運用するため、住宅や商店街でも、排ガスやエンジン音のない、クリーンで静かな中継を実現。特に、深夜早朝の中継に威力を発揮。
  (2) 放送制作用のバッテリー電源の消費状況をモニターできる監視装置を新たに開発。放送制作用のバッテリーを使い切っても、走行用バッテリーからの電源供給に停電なく切り替えられるため、安定した中継放送が可能。
  (3) 走行と放送制作の両方のバッテリーを一本のケーブルで充電可能。走行用バッテリーは、約30分の急速充電で80%の容量までチャージ可能。
  (4) 無線中継伝送装置としてFPU*1や小型衛星伝送装置などの搭載可能。

□ 10月10日(日)〜11日(月)に実施予定の地球エコイベント「SAVE THE FUTURE 2010 〜いきもの宝島〜」にて、この中継車を紹介します。NHKは今後とも、機器の省エネ化、環境にやさしい技術の実用化に積極的に取り組んでいきます。

*1:FPU(Field Pickup Unit)テレビ放送用の地上無線中継伝送装置





 
 
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