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◆CO2排出量“1,830トン”大幅削減達成!!
〜 日本最大の「菖蒲久喜ラジオ放送所」、エコ全開 〜
(平成22年3月2日)


NHKは、「平成21年〜23年度NHK経営計画」で掲げた経営方針に基づき、「NHK環境キャンペーン」を展開しています。さまざまな番組やニュース、イベント等を通じて環境問題をお伝えすると同時に、自らも、排出するCO2の削減を進めています。

取り組みの一環として、菖蒲久喜ラジオ放送所のラジオ第2放送(R2)で、真空管を使用した大電力型の放送設備から、半導体を用いたより省エネ型の送信機に一新して、約1年が経過し、年間約1,190トンを削減*1)することができました。R2に先立ち、既に省エネ型に変更済みのラジオ第1放送(R1)のCO2削減量と合わせると、年間で約1,830トンのCO2削減*2)に達しました。

菖蒲久喜ラジオ放送所から放送しているR1は300kW、R2は500kWと日本最大級の送信電力で放送し、関東・甲信越を中心に、北方向は宮城県の一部から、西方向は愛知県の一部まで、全国総世帯の4割に相当する約2,000万世帯に電波をお届けしています。

NHKは全国に中波ラジオ放送をお届けするため、送信電力50kW以上の大電力ラジオ放送所が全国に7ヶ所11局あり、このうち9局の放送機を省エネ型に一新しています。残りの大阪R2(300kW)、福岡R2(50kW)の2局についても、逐次、省エネ型に変更する予定です。

この他、20年度後期から教育テレビの夜間の放送休止時間を拡大し、21年度からは教育テレビのデジタル波の夜間停波も実施し、消費電力の削減を進めています。オフィス部門での消費電力削減施策と合わせ、引き続き、着実に環境経営へ取り組んでいきます。

※ 1) CO2削減量は、平成21年1月から12月までの1年間で消費した電力量から算出。
※ 2) R1放送設備更新によるCO2削減量は、更新前の平成13年度と14年度の年間消費電力量の平均値と、設備更新後の平成16,17,18年度の平均値と比較した削減量。

従来、菖蒲久喜ラジオ放送所の放送設備は真空管を使用した大電力型の設備でしたが、デジタル処理型変調方式を採用した省エネ型の全半導体化送信機に設備を一新しました。デジタル処理型送信機では、半導体素子(MOS-FET)を用いた電力増幅器のみで送信機を構成することで、大電力変調部が不要となるため、従来の真空管式の送信機に比べて電力効率を大幅に向上させることができ、大幅なCO2削減に貢献することができました。
 
 
 
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