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◆デジタル・ナローバンド連絡無線機を開発
〜RZ SSB方式により、連絡無線が明瞭に〜
(平成15年5月9日)
○ NHKは、(財)NHKエンジニアリングサービス、アールコム(株)、(株)日立国際電気と共同で、RZ
SSB方式*1を採用した「デジタル・ナローバンド連絡無線機」を開発しました。
○ 「デジタル・ナローバンド連絡無線機」は、緊急報道や中継番組制作で重要な連絡手段となるものです。総務省は、自営用無線機で使用されている150MHz及び400MHz帯の効率的な電波利用をめざしたデジタル・ナロー化を進めており、今回開発した連絡無線機は、現在のアナログFM方式連絡無線機にかわるものとして期待されています。その特徴は、以下の4つです。
・周波数の有効利用
・低遅延、自然な音声での交信
・フェージングに強い
・高いデータ伝送速度の確保
○ 今回の連絡無線機は、狭帯域化を実現したため、利用チャンネル数を従来の3倍から4倍に増やすことができます。また、RZ
SSB方式の採用により、音声遅延が少ない上、フェージングの影響を受けにくいため、放送現場における番組音声の送り返しなどに有効で、高速移動時や騒音環境下での自然な音声での交信ができます。
○ 音声帯域を電話音声帯域と同じ3.4KHzまで確保しているので、モデムを使用することにより、デジタル情報を他のデジタル・ナロー方式に比べて高速な伝送速度(最大19.2kbit/s)を実現しています。
○ 今後、NHKでは今回開発した無線機により、放送連絡無線の「デジタル・ナローバンド化」の整備を順次進めていく予定です。
*1 RZ SSB:Real
Zero Single
Side Band
(実数零点単側波帯)
今回発表した無線機は、5月22日から25日に開催される“技研公開”にてご覧になれます。 |
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(別紙1) |
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図1 従来のFM方式とRZ
SSB方式の比較
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図2 RZ
SSB方式の説明 |
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(別紙2) |
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写真1 RZ
SSB方式携帯無線機 |
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