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技術情報

 
◆新しいPAL−ハイビジョン方式変換器の開発について
 〜ウィンブルドンテニスをより高画質に〜
(平成14年7月8日)


○ NHKは、株式会社シバソクと共同で、小型、軽量、高画質なPAL―ハイビジョン方式変換器を開発し、6月24日から7月7日まで開催されたウィンブルドンテニスのBSハイビジョン放送に使用し、好評を博しました。

○ ウィンブルドンテニスのBSハイビジョン放送では、イギリスBBC制作の16:9PALワイドスクリーンの国際映像を光ファイバー回線で東京の放送センターまで伝送し、今回開発したシステムを介してハイビジョン映像に変換し、高画質を実現しました。

○ PAL方式とは、ヨーロッパを中心に使用されている標準テレビの放送方式で、これまでは、PAL方式からハイビジョン方式に変換する時には、一度NTSC方式を経由する処理を行っていたため、画質の劣化が避けられませんでした。
 今回開発した変換器は、PAL方式の映像を直接、ハイビジョン方式に変換することにより、観客の動きや芝生の質感が鮮明になるなど従来に比べ画質を大幅に改善することができました。
 新しい変換器は、動きのある映像をスムーズに変換するための動き補正機能や、画面のアスペクト比4:3および16:9ワイドスクリーンのPAL映像に対応できるアスペクト比補正機能をもっています。

○ 今後もこの変換器を活用するなどして、高画質、高音質のハイビジョン番組の充実を図っていきます。

新しいPAL−ハイビジョン方式変換器
新しいPAL‐ハイビジョン方式変換器


<参考:スペック表>
 
新開発の変換器
従来の変換器
従来との比較
大きさ
42.6(W)×8.8(H)×
57.0(D)cm
48.3(W)×35.8(H)×
51.4(D)cm
1/4
重 量
15kg
40kg
2/5
消費電力
190w
418w
1/2











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