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技術情報

  ◆平成12年4月から「ニュースの一部」で字幕放送を開始!
〜生放送の番組で初めての字幕放送〜(平成11年12月2日)


○NHKでは、「人にやさしい放送」をめざして研究を続けており、放送技術研究所では、文字放送のなかの字幕放送で、生放送であるニュースに字幕を出すようにするため、ニュースのアナウンサーが読む原稿をリアルタイムで文字化するための音声認識装置の研究開発を行ってきました。

○日本には、聴覚に障害のある方や高齢のために難聴になられた方が、約6百数十万人おられると推定されており、テレビからの情報、特にニュースの情報を、何とか字幕放送を通 して見ることができないかという要望を頂いております。

○このたび放送技術研究所での研究の結果、雑音が少ないスタジオでアナウンサーが読む場合の音声認識率が約95%まで向上してきており、海老沢会長は、本日の会見で、「来年度から総合テレビの『ニュース7』で試行的に実施したい。ニュース全部ではなく、アナウンサーが原稿を読み上げる場合に限って実施していこうと考えている」と述べました。

○放送技術研究所の現在のシステムでの認識率は、平均値としては85%程度で、これは、記者解説や中継での掛け合い、インタビューの場合、音声認識率が下がるためです。今後認識率向上の研究が進めば、字幕をつける内容も拡大していきたいと考えています。 また、音声認識以外で字幕を制作する手法として、「ワープロによる要約筆記」もありますが、今後こういった手法も検討していきたいと考えています。

○なおこの字幕放送は、文字放送受信機または文字放送受信アダプタで受信可能で、NHKでは、これまで朝の連続テレビ小説や「生きもの地球紀行」、一部のNHKスペシャルなど43タイトルの番組で放送してきており、生放送以外の番組においては実績があります。 (平成11年6月現在 文字放送受信機が累計137万5千台、文字放送アダプターが累計13万台普及している。(EIAJ調べ)











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