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技術情報

  ◆テレビ国際放送の24時間化対応収録・送出装置の開発
〜24時間国際放送を支える映像サーバー〜(平成11年9月27日)


 NHKは、テレビ国際放送「NHKワールドTV」と、各地の放送事業者に番組を配信する「NHKワールドプレミアム」の2つのチャンネルで、ほぼ全世界にニュースや番組を発信しています。どちらも総合テレビ、教育テレビ、衛星第1、衛星第2の4波で放送されている番組を再編成してお届けしています。
 10月1日からは放送時間を現在の19時間から24時間に拡大し、世界各地の時差にあわせた効果 的なリピート放送を取り入れた編成を行います。

 NHKでは、このテレビ国際放送の24時間化に対応するための設備として、新たに番組の収録・送出装置を開発しました。
 この装置は、ハードディスクを用いた番組の記録装置(映像サーバー)を中心に、番組編成情報を取り扱うコンピュータなどから成り立っています。
 映像サーバー内の素材は直接、ノンリニア編集機で編集をすることもでき、効率的な番組制作・送出が可能です。なおこのようにサーバーを利用した24時間対応の番組送出システムは世界でも初めての試みです。
 本装置により、番組を効率的に、かつ迅速に自動収録、送出することが可能となり、ワールドTVとワールドプレミアムの各々24時間、独立した番組編成が、柔軟にできるようになりました。また完全に2重化したシステムにより、24時間停止することなく、機器のメンテナンスが可能となりました。
 さらに、2重系の安定動作を図るための自動データ整合システムの開発をはじめ、システムの全デジタル化により、24時間放送に耐える、信頼性の高いシステムを実現しています。


  <別紙>

   (参考)
映像サーバーの主な仕様
入出力系統数 入力:6 SDI  出力:10 SDI
同時アクセス 最大:6 SDI
ディスク構成 RAIDレベル3+ハーフミラー
蓄積時間 6.5時間x8(RAID)=52時間
映像蓄積フォーマット MPEG2 4:2:2プロファイル準拠
サーバー接続機器 VTR 2台 
試写端末 2台、編集端末 3台
最大管理番組件数 1000件
電源 2系統入力
SDI: Serial Digital Interface
RAID: Redundant Array of Inexpensive Disks
MPEG: Moving Picture Experts Group












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