平成21年6月23日
平成20年度“約束”の評価を受けて
日本放送協会


 NHKは、視聴者の意向をより的確に事業運営に反映するため、各年度の事業運営の目標として視聴者に“約束”を公表し、達成状況を外部の専門家が視聴者の視点に立って評価し、それに基づいて事業運営を改善していくしくみ(PDCAサイクル)を平成17年度に導入し、4年目の平成20年度はその最終年度になります。

 本日、NHK“約束”評価委員会から、平成20年度“約束”の評価報告を受けました。
 報告書によると、平成17年度から平成19年度までの間は、様々な改革を推し進めた「負の遺産」からの脱却を模索する時期であり、テレビ番組の満足度、受信料制度に対する理解度、経営に対する信頼度等は「V字型」回復の傾向がありましたが、平成20年度は全体的に横ばいないしは多少低下していることが指摘されました。
 全体の“約束”の評価指標の達成度は、「経営の信頼性」は0.1ポイント増加、「放送の信頼性」は横ばい、「必要性」や「社会貢献」では0.3ポイント以上減少した項目がありました。
 報告書では、この平成20年度を、視聴者のNHKに対する見方の「潮目が変わった」と表現しています。「不正・不祥事からの決別を宣言するだけでは、もはや視聴者からの理解や信頼が得られにくくなっている構造変化」を意味しており、「現在の延長線の施策のみでは、視聴者はNHKに対して価値をあまり感じなくなっている」とも指摘されています。
 「平成21〜23年度NHK経営計画」の初年度である今年は、まさに新たなNHKへと踏み出すスタートの時期だと考えています。視聴者が公共放送に対して感じる価値は多様で、4年間の変化をみると、期待度も移り変わってきています。「NHK職員の視聴者志向は高まった」と評価されているので、それを基本としながら、公共放送の価値をさらに高めていきます。

 評価報告書および概要版は、NHKの公開ホームページに掲載し、公表します。




 
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