日本放送協会 理事会議事録  (平成25年10月 1日開催分)
平成25年10月25日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成25年10月 1日(火) 午前9時00分〜9時35分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、吉国専務理事、石田専務理事、木田理事、
 久保田技師長、板野理事、上滝理事、福井理事、下川理事、森永理事
 井原監査委員、上田監査委員

<場     所>
 放送センター 役員会議室

<議     事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1198回経営委員会付議事項について
(2)新放送会館の用地取得について
(3)公益財団法人放送番組センターへの出捐について

2 報告事項
(1)考査報告
(2)放送番組審議会議事録(資料)

議事経過

1 審議事項

(1)第1198回経営委員会付議事項について

(経営企画局)
 10月8日に開催される第1198回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「新放送会館の用地取得について」と「公益財団法人放送番組センターへの出捐について」です。また、その他の事項として「平成26年度予算編成について」です。

会 長  原案どおり決定します。

(2)新放送会館の用地取得について

(経理局)
 新静岡放送会館の用地取得については、平成22年12月に、所有者である静岡瓦斯株式会社と基本協定を結び、協議を重ねてきた結果、このたび条件の合意に達しましたので、当該用地の取得について審議をお願いします。
 取得予定地は、静岡市駿河区および葵区にあり、敷地面積4,105.39m2の商業地域および準工業地域で、建ぺい率約65%、容積率約255%です。
 4方向が道路に面し、JR静岡駅から徒歩約8分と、利便性が高い土地です。また、海抜は約17mで、南海トラフの巨大地震による津波の浸水想定範囲の外にあります。北側に新幹線の高架がありますが、騒音・振動対策を施します。
 不動産鑑定評価を参考にしながら所有者と折衝を行った結果、契約額は9億円となりました。契約日は25年10月17日、支払・受渡日は10月18日の予定です。
 今後のスケジュールについては、26・27年度に基本設計・実施設計を行い、27年度下期に建物着工、29年度上期に建物完成、下期に運用開始を予定しています。
 本件が了承されれば、10月8日開催の第1198回経営委員会に諮ります。

(会 長)  アンテナ建設などに問題はありませんか。
(経理局)  問題ありません。
(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

(3)公益財団法人放送番組センターへの出捐について

(関連事業局)
 公益財団法人放送番組センター(以下、「センター」)への出捐(しゅつえん)について、審議をお願いします。
 センターは昭和43年に設立され、平成元年の放送法改正を受けて3年度から、NHK、民放、横浜市の拠出による基金の運用益を財源として、放送番組を収集・保管して一般の視聴者に供する「放送番組ライブラリー事業」を行っています。
 しかし、近年の低金利の影響で、基金の運用益のみによるライブラリー事業の運営が困難になってきたため、センターは17年度以降、NHKと民放に毎年出捐を要請してきています。NHKは、センターの社会的意義を踏まえ、民放と歩調を合わせて出捐要請に応じてきました。
 出捐額については、19年度以降、毎年8,085万円を出捐してきましたが、25年度は、センターから、向こう5年間の事業方針に基づき、24年度に比べ10%削減した7,276万5,000円の出捐要請があったので、今回はこの金額を出捐したいと考えます。NHKと民放との出捐額負担比率は、過去の出捐額および放送番組の保存割合を踏まえ、NHK35%、民放65%となっています。
 本件が了承されれば、10月8日開催の第1198回経営委員会に諮り、議決が得られれば、総務大臣に認可を申請します。

(会 長)  出捐額の削減に対して、センターはどのように対処しようとしているのですか。
(関連事業局)  基金の運用方針を改定し、運用利回りの向上に取り組んでいます。また、これまでイベントの開催を通じて集客や認知度の向上を図ってきましたが、内容や効果を精査して見直しを進めることで、経費削減に努めています。
(会 長)  ライブラリー事業の利用状況は、どのようになっていますか。
(関連事業局)  昨年度のセンターへの来場者数は8万人強でした。イベント実施の見直し等を行っているため、10万人程の来場者数があった以前に比べると数が減っていますが、実際のライブラリー視聴回数は若干増えています。
(副会長)  センターは番組だけでなく、CMも含めて放送の歴史の全体像がたどれる施設であり、同じ建物内に新聞博物館があるので、子どもの社会見学にも適しています。しかし、来場者は地元の方が大半ですので、今後はインターネットなどを通して、全国でライブラリーを活用できるようになればよいのではないかと思います。
(会 長)  原案どおり了承し、次回の経営委員会に諮ります。

2 報告事項
(1)考査報告
(考査室)
 平成25年7月22日から9月17日までの間に放送した、ニュースと番組について考査した内容を報告します。この期間に、ニュース32項目、番組75本の考査を実施しました。
 ニュースの主な項目としては、台風18号で初めて特別警報が発表されたことや、2020年のオリンピック、パラリンピックの開催都市が東京に決まったこと、9月2日に埼玉県と千葉県で竜巻が発生して大きな被害をもたらしたこと、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水漏れが新たな調査でわかったこと、日本生殖医学会が独身女性の卵子凍結を容認することを含むガイドラインをまとめたことなどがありました。
 また、番組では、戦争と平和を考える夏の特集番組から、広島と長崎を舞台に医師たちが長年にわたって被爆者と向き合う姿を追った、NHKスペシャル「終わりなき被爆との闘い〜被爆者と医師の68年」(8月6日放送)や、3年前にいじめを苦に自ら命を絶った少年の元同級生と自殺した少年の両親との交流を描いた、NHKスペシャル「僕はなぜ止められなかったのか?〜いじめ自殺・元同級生の告白」(8月25日放送)、白斑被害をもたらした美白化粧品の自主回収からおよそ2か月が経過した時期に最新情報を伝えた、クローズアップ現代「最新報告 カネボウ“美白”問題」(9月2日放送)、また幼児期の虐待や性被害によるトラウマと、うつ病や摂食障害など心の病の関係を追究し、日米の治療の最前線を伝えた、ETV特集「トラウマからの解放〜こわれかけた心の新たな処方箋」(9月14日放送)などの番組を中心に考査しました。
 考査の結果、これらの一連のニュース・番組は、放送法、国内番組基準に照らし、「妥当」であったと判断します。


(2)放送番組審議会議事録(資料)
 編成局および国際放送局から、中央放送番組審議会、国際放送番組審議会、全国の地方放送番組審議会(関東甲信越、近畿、中部、中国、九州沖縄、東北、北海道、四国)の平成25年7月開催分の議事録についての報告(注)。

注: 放送番組審議会の内容は、NHKホームページの「経営情報」のなかに掲載しています。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成25年10月22日
                     会 長  松 本 正 之

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