日本放送協会 理事会議事録  (平成24年10月30日開催分)
平成24年11月16日(金)公表

<会 議 の 名 称>
 理 事 会

<会  議  日  時>
 平成24年10月30日(火) 午前9時00分〜9時50分

<出   席   者>
 松本会長、小野副会長、塚田専務理事、吉国専務理事、冷水理事、
 石田理事、木田理事、新山理事、久保田技師長、板野理事、上滝理事、
 福井理事

<場     所>
 放送センター 役員会議室

<議     事>
 松本会長が開会を宣言し、議事に入った。

付議事項

1 審議事項
(1)第1177回経営委員会付議事項について
(2)新仙台放送会館の整備方針・整備概要について

2 報告事項
(1)会計検査院の検査結果について
(2)考査報告
(3)放送番組審議会議事録(資料)

議事経過

1 審議事項
(1)第1177回経営委員会付議事項について
(経営企画局)
 11月6日に開催される第1177回経営委員会に付議する事項について、審議をお願いします。
 付議事項は、議決事項として「『外国人向けテレビジョン国際放送の放送番組を有線テレビジョン放送事業者に放送と同時に提供する業務』の延長について」、報告事項として「新仙台放送会館の整備方針・整備概要について」です。また、その他の事項として「会計検査院の検査結果について」です。

(会 長)  原案どおり決定します。

(2)新仙台放送会館の整備方針・整備概要について
(経理局)
 新仙台放送会館の整備については、平成23年8月2日の理事会、および8月23日の第1149回経営委員会での用地取得の決定と、24年1月24日の理事会、および1月31日の第1159回経営委員会での隣接地取得の決定を受けて、仙台市青葉区本町の用地を取得し、建設に向けての検討を重ねてきました。このたび、整備方針および整備概要がまとまりましたので、審議をお願いします。
 新放送会館は、大規模災害でも放送を維持する機能を強化した、“災害に強い会館”を目指すとともに、宮城県の放送局、東北地域の拠点局として必要な機能・規模を確保し、地域に信頼される放送サービスを展開できるように計画しています。
 放送会館機能の強化として具体的には、建物は免震構造を採用し、浸水被害を回避するため電源設備を上階に設置するほか、自家発電用燃料タンクの貯蔵量増や自家発電装置の複数化等の、インフラ設備強化や複数のバックアップ系統の採用などを行います。
 新放送会館の概要は、敷地面積は6,566.46m2、延床面積は20,474m2程度で、階数は地上7階地下1階程度を予定しています。建設費は建物が91億円程度、放送設備が40億円程度です。
 現会館と比べて、敷地面積は同程度ですが、延床面積は2倍近くになります。その分、テレビスタジオやニュースセンターなどの放送機能室を充実させるほか、公開番組の収録やイベントの実施が可能な多目的スペースを設置し、東日本大震災の被害や復興の映像記録などを集めたアーカイブスコーナーを新設するなど、視聴者公開スペースの充実も図ります。
 今後のスケジュールについては、25年度に基本設計に入り、26年度に建物の建設に着工し、29年度に建物と放送設備を完成させて運用を開始する予定です。
 本件が決定されれば、11月6日開催の第1177回経営委員会に報告します。

(会 長)  新仙台放送会館に対しては、地域の人々などからさまざまな期待や要望が寄せられています。こうした期待に応えたと言える点はどこですか。
(経理局)  災害に強く、放送持続可能な機能を持たせます。また、視聴者公開スペースを、現会館よりも拡充し、その中に200席程度の多目的スペースを作り、イベントや公開番組を行えるようにします。また、東日本大震災や復興の記録映像などを集めたアーカイブスコーナーも新たに設ける予定です。
(会 長)  放送会館の機能をどのように充実させるのか、よく検討をしてほしいと思います。また、セキュリティ対策については万全ですか。
(経理局)  セキュリティ対策については万全に配慮します。
(石田理事)  震災を経験したうえで新たに建設する会館としてアピールできるよう、基本コンセプトをしっかりと踏まえた基本設計としてください。
(福井理事)  現在は、まだ整備の概略をまとめた段階です。今後、具体的な設計の中で十分検討し、震災後の新会館としての特色を明示できるようにしたいと思います。
(会 長)  震災を踏まえ、地域に信頼される報道拠点としてどういう点に重点を置き、どういう機能を持った会館とするのか、きちんと説明ができるように検討を進めてください。
 原案どおり決定します。

2 報告事項
(1)会計検査院の検査結果について
(経理局)
 会計検査院による平成23年度決算検査が終了し、会計検査院より「平成23年度決算検査報告」について連絡がありました。NHKの23年度決算について、指摘事項はありませんでした。
 23年度業務についての検査状況は、財務諸表および関連書類の書面検査にあたって、890件、3万6,637枚の証拠書類を、計算証明規則に基づき提出しました。また、23年11月から24年7月の期間に、本部(2回)および17局所が実地検査を受けました。実地検査を実施した人員は延べ314人日になります。
 以上については、11月6日開催の第1177回経営委員会でも説明します。


(2)考査報告
(考査室)
 平成24年9月20日から10月24日までの間に放送した、ニュースと番組について考査した内容を報告します。この期間に、ニュース24項目、番組77本の考査を実施しました。
 ニュースの主な項目としては、ノーベル医学・生理学賞に、世界で初めてiPS細胞を作り出すことに成功した京都大学の山中伸弥教授が選ばれたことや、世界初のiPS細胞の移植を行ったとする日本人研究者の、国際学会での発表の大半が虚偽と判明したこと、また、大手通信会社ソフトバンクがアメリカの携帯電話会社を買収することがわかったこと、北朝鮮拉致被害者5人の帰国から10年がたった現在でも、残された被害者の救出が進展していないことなどがありました。
 また、番組では、10月1日から始まった連続テレビ小説「純と愛」や、ゲームで“伝える力”を競い合う「ひらめき伝脳ゲーム ピカッチ!」(総合テレビ 10月4日放送)、小中学生の素朴な疑問に大人が応え、その答えを子ども達が採点する「ギャクテン教室!」(総合テレビ 10月8日放送)、1人の語り手から4週にわたり仕事の哲学や生き方をじっくりと引き出す「仕事学のすすめ」で、芸能プロダクション社長の太田光代さんに迫った「太田光代 社長力って何だ?」の第1回「爆笑問題のトリセツ」(10月4日放送)を中心に考査しました。
 考査の結果、これらの一連のニュース・番組は、放送法、国内番組基準に照らし、「妥当」であったと判断します。


(3)放送番組審議会議事録(資料)
 編成局および国際放送局から、中央放送番組審議会、国際放送番組審議会、全国の地方放送番組審議会(関東甲信越、近畿、中部、中国、九州沖縄、東北、北海道、四国)の平成24年9月開催分の議事録についての報告(注)。

 注: 放送番組審議会の内容は、NHKホームページの「NHK経営情報」のなかに掲載しています。


以上で付議事項を終了した。
上記のとおり確認した。
      平成24年11月13日
                     会 長  松 本 正 之

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