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業務報告書


第4章 営業及び受信関係業務の概況



1 営業活動の推進

 営業活動の推進に当たっては、間接集金の一層の促進など効果的、効率的な施策を展開するとともに、受信料制度に対する理解促進活動を積極的に推進し、衛星契約をはじめとする放送受信契約の維持増加と受信料収納の安定的な確保に努めた。なお、消費税率変更に伴う受信料額の変更について、その周知徹底を図った。

 衛星放送については、冬季オリンピック・長野大会を中心に、受信機メーカーや電器店等と連携した普及促進活動を積極的に実施するとともに、CATV加入世帯や集合住宅居住者への集中的な施策を展開するなど受信の普及と衛星契約の締結促進に努めた。
 また、口座振替・継続振込の利用の促進、放送受信契約等取次業務の全国の郵便局への拡大などにより、効果的、効率的な営業活動の推進に努めた。

 さらに、受信料制度に対する一層の理解促進を図るため、視聴者に接する集金取扱者の対応能力の向上に努めた。

2 放送受信契約の状況

 放送受信契約件数は、カラー契約において、年度当初2,685万に対し、年度中の新規契約件数214万、契約変更等による解約件数223万、差し引き9万の減少で、年度末には2,676万、普通契約において、年度当初80万に対し、年度中の新規契約件数1万、契約変更等による解約件数8万、差し引き7万の減少で、年度末には73万となった。衛星契約においては、年度当初817万に対し、年度中の新規契約件数100万、解約件数38万、差し引き62万の増加で、年度末には879万となった。契約総数は、年度当初3,582万に対し、46万増加して、年度末には3,628万となった。

 放送受信契約のうち、受信料を免除しているものの件数は、年度末、カラー契約において118万、普通契約において9万、衛星契約において13万であった。このほか、風水害等の災害被災者に対し期間を定めて受信料を免除した件数は、年間、カラー契約において1,035、普通契約において30、衛星契約において456であった。免除金額の総額は、推計204億円であった。

 年度末における有料契約件数(半額免除を含む。)は、カラー契約において2,583万、普通契約において65万、衛星契約において876万、契約総数において3,524万であった。なお、年度内の有料契約件数の増加は、契約総数において45万、衛星契約において62万、衛星カラー契約等を含むカラー契約総数において52万であった。

 口座振替・継続振込制度利用件数は、カラー契約において、年度当初2,180万に対し、11万の減少で、年度末には2,169万、普通契約において、年度当初52万に対し、4万の減少で、年度末には48万となった。衛星契約においては、年度当初758万に対し、59万の増加で、年度末には817万となった。利用件数の総数は、年度当初2,990万に対し、44万増加して、年度末には3,034万(利用率86.1% )となった。

 前払制度利用件数は、カラー契約において、年度当初1,367万に対し、13万の減少で、年度末には1,354万(6か月前払597万、12か月前払757万)、普通契約において、年度当初29万に対し、2万の減少で、年度末には27万(6か月前払13万、12か月前払14万)となった。衛星契約においては、年度当初515万に対し、42万の増加で、年度末には557万(6か月前払236万、12か月前払321万)となった。利用件数の総数は、年度当初1,911万に対し、27万増加して、年度末には1,938万(利用率55.0%)となった。

 本年度受信料の年度末における収納率は96.96%であった。
 前年度受信料の当年度末収納率は96.95%であったが、本年度末における2年間通算収納率は97.26%となった。

3 受信の普及と改善

 (1) 衛星放送及びハイビジョン放送の受信普及

 冬季オリンピック・長野大会を中心に、衛星放送普及推進会議、受信機メーカー、電器店・量販店等と連携した普及促進活動や共同受信施設、集合住宅等への放送受信設備の導入促進活動を展開し、衛星放送及びハイビジョン放送の受信普及に努めた。衛星放送については、視聴者参加の衛星独自番組「1000万投票 BS20世紀日本のうた」と連動した活動を積極的に実施した。また、ハイビジョン放送については、放送時間の拡大を機に、諸施策を積極的に展開した。
 また、電器店等を対象とした技術力の向上に資する技術講習会を積極的に開催した。
 このほか、通信・放送機構の衛星放送受信設備設置助成制度の周知及び運用に協力し、難視聴地区における衛星放送の受信普及に努めた。

 (2) 受信障害対策等

 高層建築物等に起因するテレビジョン放送の受信障害の防止及び改善を図るため、原因者の責任と負担による解消を基本に、建築主等に対して障害の予測、調査、改善方法の技術指導を行った。特に、名古屋、大宮等で、大規模建造物による受信障害の軽減策や改善対策の指導を積極的に行った。また、受信障害を軽減するための電波吸収壁の性能評価に関する調査研究に協力した。

 スポラディックE層によるテレビジョン放送の受信障害については、UHF中継局への受信変更指導等により改善を図ったほか、電器店等との連携による障害発生早期把握システムを活用し、視聴者への早期周知に努めた。

 電気機器、OA機器等による受信障害については、関係官庁をはじめ、電波障害防止協議会及びその加盟団体等と連携して、障害の未然防止に努めた。

 このほか、全国の放送局で受信に関する相談に応じた。

 (3) テレビジョン共同受信施設の運用

 山間部等の難視聴地区において地元の視聴者と共同で設置したテレビジョン共同受信施設を運用するとともに、老朽施設の改修・更新を行った。年度末における運用施設数は1万41施設(加入者数は74万世帯)であった。


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